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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第二十一話 家族のかたち
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 現在では高町の方から反撃してこようと言う姿勢まで目立ってきて、日進月歩で成長している。

 俺やアマネの予想を上回る成長速度なのは、彼女の天賦の才能と言わざるを得ないけどな。

「今の回避は早すぎだ! 魔力弾は遠隔操作だってできるから、回避が早いと追撃されて後手に回るぞ!」

「う、うん!」

 高町は余裕がないのか、素直に頷いて迫る魔力弾に対応していく。

 空中に行ったり着地して低空移動したりをしてる高町に対して、俺は開始場所から一切動かずにただただ銃口を向けて引き金を引くだけ。

 本来、砲撃を用いる魔導師はあっちこっちに移動しない。

 決めた場所から動かず、狙いを定めて狙撃・射撃するだけの仕事だ。

 魔力弾による単発攻撃や、単独戦闘の場合は例外にしても、砲撃が必要な場面では足場に展開した魔法陣から絶対に離れてはいけない。

 戦場で安全な位置の確保なんて簡単じゃない。

 戦いが激しくなればなるほどその場所はなくなっていくため、最初に選んだ場所を死守すること。

 そしてその場から全体を見渡して対応していくスキルこそ、砲撃魔導師に求められるものなんだ。

 つまり、俺と高町が本当にプロフェッショナルな魔導師になったときは、きっとしばらくは一定の場所から動かずに砲撃の打ち合いとなる……そんな未来があるかもしれない。

「まぁ、高町が魔導師をするのは、ジュエルシードが終わるまでだろうけどな」

《なにか仰りましたか?》

「いや、なんでもない。 そろそろ終わりにしよう」

《了解》

「高町! 今日はここまでだ!」

「あ……ありがとう、ござい、ました……はぁ」

 終わりを告げると同時に私服に姿を戻した高町は、その場に座り込む。

 俺もバリアジャケットから私服に解除させると、木陰に置いといた黒いリュックからペットボトルを一本取り出して彼女に投げた。

「ほら、スポーツドリンク」

「あ、ありがとう!」

 手ぶらで来てたからもしかしたらと思って持ってきていたそれを渡すと、彼女はすぐにごくごくと音を立てながら飲んでいく。

 相当疲れていたのか、半分ほどまで一気に飲み干す。

「ぷは……生き返るぅ〜」

「はははっ……なら、身体が冷めないうちに体操をしとけ。 でないと明日は筋肉痛がひどいぞ?」

「わ、分かった!」

 初日の筋肉痛が酷かったのを思い出したのか、高町はペットボトルを俺に返すと、すぐに柔軟体操を始めた。

 それも念入りに。

 俺たちみたいなガキは、体力や回復力があるからすぐに無茶をする。

 そんで、無茶をした後の休息の仕方を間違えて痛い目を見る。

 スポーツなんかじゃ特にそうで、始まりと終わりに
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