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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
帰郷-リターンマイカントゥリー-part5/すれ違いの親子
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旦那様からの命令です!」
「わかりました!すぐに行きます!
済まない皆、ちょっとカトレアさんの様子を見に行くよ」
「は、春野さん、俺たちも様子を見に行かせてください!」
ムサシは執事ジェロームに言われた通り、彼に着いていこうとすると、サイトも自ら同行を願い出た。
「カトレアさんも、ルイズのお姉さんです。できることなんてないかもしれませんけど、とにかく気になります」
「し、しかしお呼びしているのはミスタ・ハルノだけなのですが…」
「大丈夫ですよジェロームさん。彼はルイズちゃんの使い魔と、彼女が保護している女の子です。問題はないです」
「…わかりました。今は早くカトレア様のことが気がかりですので、使い魔様たちも」
「ありがとうございます」
「ですが、旦那様方もおられます。お二人は入室の際は旦那様方の許可を得てからになさってください」
「はい。あ、ピグモンも一緒にいいですか?カトレアさんも気に入ってますから」
少々大所帯だが、サイトたちはジェロームに連れられ、カトレアの部屋へ向かった。

カトレアの部屋の前に来たサイトたちは、ムサシの口添えもあって入室の許可をもらった。
「動物たちが、こんなに…」
「く、クマまでいる…」
部屋には公爵夫妻とエレオノール、そしてベッドで横になっているカトレアの姿が見えたが、他にも動物たちがカトレアの身を案じているような姿勢で待っていた。犬や猫、他にも大型の動物たちがいるという異様な光景にサイトとハルナは驚く。しかしその驚きも最初の内だけ。
平民というだけでエレオノールたちは、あまりサイトとハルナの来訪を快く思っていなかったのが伺えた。特にエレオノールはあからさまだ。
「まぁ、ムサシさん。使い魔さんたちも。わざわざ看に来てくれてありがとう」
しかしカトレアは、相手が身分違いだろうと決して差別的な視線を送らなかったし、それらしい感情を微塵も思わせなかった。寧ろ来てくれて嬉しいという気持ちを露わにしている。しかし、ベッドの上で横たえている彼女はどこか儚くて弱弱しい印象だった。触れようとしたら消えてしまいそうな…そんな感じだ。
(本当に、重い病気なんだ…)
ハルナもこういった手合いの人間の存在自体は地球にいた頃から知っていた。しかしそれはテレビの向こうの存在であるというだけで、実際に見たのはカトレアが初めてだった。
部屋には、他にも動物たちが部屋の隅からカトレアの容体を心配そうに眺めている。彼らと同じように、ピグモンがカトレアに寄り添い、彼女の顔を心配そうに覗き込んできた。
「ピピィ…」
「大丈夫よ、いつも通りちょっと調子が悪くなっただけだから」
心配そうな視線を向けてきたピグモンに、カトレアはいつもの花のような笑みを見せた。
「ちょっとなものですか。見るからに苦しそうじゃない」
エレ
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