帰郷-リターンマイカントゥリー-part4/盗まれた友達
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は…」
チャリジャがこの世界でもまた、怪獣たちに望まぬ戦いを強いる商売を行っていることにムサシは怒りを覚える。
ふと、サイトはムサシから話を聞いて、あることに気が付く。
「…待てよ。そうなると、俺たちが倒してきた怪獣たちの中に…」
嫌な予感を感じた。チャリジャによって別の世界から怪獣が密輸され続けている。奴の商品から漏れ出た奴の中にいるジュランの怪獣を、自分がウルトラマンゼロとして倒してしまった可能性が考えられた。
「すみません、俺…そんな事情があったのに…もしかしたら…」
もしかしたらと思い、サイトはムサシに謝った。
「サイト君、謝ることはないよ。君にとってもウルトラマンとしての戦いは命がけだ。敵を倒さないと生き残れないこともあったかもしれないし、まだ君が僕の知り合いの怪獣たちを倒したとは限らないだろ?
それに、僕のことを気にするあまり君が戦いで死ぬようなことになったら、それこそ僕が君に対して申し訳なくなってしまう」
サイトの謝罪に対して、ムサシは首を横に振った。
「それで、チャリジャは確かにレコンキスタっていう組織に身を隠しているんだね?」
「そうだと思いたいけど、知り合いの話だとあの事件以来姿は見つからなかったって言ってました。すいません…」
どこまでその知り合い…ジュリオ・チェザーレが本気なのかはわからない。正直奴は自分のことに関しては特に何かを隠しているような節がある。今のところは手を組んでいる間柄だが、サイトは個人的にもそうだし、ジュリオのことをあまり信用できなかった。
「そっか…いや、それについても謝ることはないよ。今僕の事情を知らせたばかりじゃないか」
「あの、春野さん」
サイトは、たった今浮かんだある提案をムサシに持ちかけてみた。
「俺たちと来ませんか?一緒に来れば、春野さんが助けたい怪獣たちを確認できます」
自分たちの相手は怪獣が多い。だが彼らもまた生きている。コスモスに怪獣を殺すことなく鎮める力があるのなら、無理に命を奪うことがないほうが倫理的に一番いいはずだ。
「そうだね…そうしたいけど、今の僕たちでできることはごく限られたものしかないよ」
「何言ってるんです。あなただって、俺たちと同じウルトラマンじゃ…」
しかし予想外なことにムサシは首を横に振った。その理由を問おうとすると、さっきまで口数を増やす気配がなかったコスモスの声が聞こえてきた。
『残念ながら、今の私に君たちと共に戦う力はほとんどない』
『どういうことだ?コスモス』
ゼロがサイトに代わって尋ねる。
『本来私とムサシは別次元の宇宙からやってきた身だ。次元の壁を超えるには膨大なエネルギーが必要になる。この宇宙でようやくチャリジャを見つけたときも、奴が逃げる際に放った刺客との戦いになった。次元を超えた上に、その戦いで変身に必要なエネ
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