第2章 異世界戦記
第35話『異世界』
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〜。改めてよろしく、ハルト!」
右手を差し出しながらそう言うユヅキ。晴登はその右手に右手で応える。
握手なんて今時しないな、と頭で考えながら、晴登とユヅキは笑みを浮かべ合う。
友達が…できた。
嬉しくてガッツポーズしたい衝動に駆られるが、ギリギリ堪える。
さて、まずは泊まり場を確保した。これから3日間は困らなさそうだ。
では次は・・・食べ物。
異世界の食べ物が口に合うかは別として、食費等をユヅキに負担してもらうのはさすがに申し訳ない。
自分で調達するのがベストだが・・・上手く行くものか。
「3日間泊めれば良いんだよね? ボクってそういうことするの初めてだから、どんな風にすればいいかわからないよ?」
「う〜ん…とりあえず、場所だけ提供してくれるだけで、俺はかなり助かるよ」
まぁ食べ物どうこう言っても、何よりの楽しみは異世界を探検。この地に立った以上、それは必然的に行わなければならない、もはや使命なのだ。
敵を倒して、謎を解き明かして、迷宮を突破して・・・ヤバい、胸が躍る。
──でもせっかくだし、もう少しユヅキと話してみるか。
「この村について訊いてもいい?」
「いいけど…ホントに何もないよ? 住人だって数えれる位だし」
「へ、へぇ…そうなんだ」
話題を失敗したか。やっぱ人とのコンタクトって難しい。
晴登は己を失敗を悔やみ、別の話題を振ろうとした。
すると、それより先にユヅキが口を開く。
「そうだ! この村には何もないけど、王都なら色々凄い物が在るよ! 行ってみる?」
「いいけど…簡単に行けるの?」
「大丈夫。ちゃんとした道で行けるから」
「任せて!」と言わんばかりの表情で、ユヅキは晴登を説得する。
王都といえば、ファンタジーの筆頭格。ならば行かなくして何をするというのだ。
「じゃあ、行きたい!」
晴登のその発言はまるで、「遊園地に行きたい」とおねだりする子供の様であった。
*
「予想以上のデカさだな…。てか、どうしたらあの村の近くにこんなデカい都市が存在するの?」
晴登は目の前の光景を見て、ただただ嘆息する。
それもそのはず、この王都とやらはとてつもなく巨大な規模なのだからだ。
1つの山をそのまま王都にしたような…って雰囲気。
見た目は中世ヨーロッパ。イタリアとかに有りそうな街並みだ。海外旅行するならこういう所が良い、と少なからず思う。
先程まで居た村からは想像もできないような景色。目に入る家々はどれも石造りであり、決して木造ではない。
加えて環状で、街の中心に近付くほど高度が高いという、よくありそうな設定付きだ。
現に、中心
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