New Season
Disc Change Operation
活動日誌16 ぼくたちは・ひとつのヒカリ!
[2/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
何となくだったんだけどね? その場の流れって感じだったんだけど。
私達はお布団の中で少しだけ話をしていた。
小さい頃に一緒に寝ていた時の話。
「一緒のベッドに入ったら同じ夢を見られるのかな?」
いつも寝る前にそんな話をしていたっけ?
だけど私はお姫様の夢で、お姉ちゃんは怪獣の夢――いつも同じ夢なんて見れなかったんだよね?
そんな話をしていたら、私達は同時にクスクス笑いをしていたのだった。
お姉ちゃんがいる布団の温もりと安心感と――笑ったおかげで軽くなった心に、まどろみの天使の囁きが聞こえてくる。
そんな、ゆっくりとユメノトビラを開こうとしていた私の耳に、お姉ちゃんの優しい声が聞こえてきた。
私は心地よい子守唄のようなお姉ちゃんの声に、ぼんやりと反応していた気がする。
いや、半分寝ぼけていたしね? 良く覚えてないや。
そんな私の言葉を微笑みながら聞いていたお姉ちゃんは――
「大丈夫だよ……きっと見れるからね?」
半分寝ぼけていたから夢だったのかも知れないけれど、そんなことを言ってくれたような気がした。
きっと見れる――同じ制服を着て、一緒に学院に通える夢。
その日の夢は、きっと同じ夢を見れていたと思いたい。ほら、直接聞くのは恥ずかしいからね?
聞いていないんだけど、そうだったと思っていたのだった。
――そう、去年の春。
あの頃は純粋にお姉ちゃんと同じ制服を着て、一緒の学院に通えることが夢だったのにね?
まさか、お姉ちゃん達と同じスクールアイドルになって、一緒のステージに立つことが夢になるなんてね?
あの頃は私も――ううん、お姉ちゃんですら夢見ていなかったことだろう。
そんな私の知らない世界へとお姉ちゃんが導いてくれた。
そんな私の新しい夢の実現へとお姉ちゃんが導いてくれた。
そして私の夢はいつしか私達の夢へと変わり、昨日のライブで叶えてもらうことができたのだった。
だけど、これで私達の夢が終わった訳じゃない。そして、何よりもこれからが大事なんだと思う。
そうなんだ。昨日までの私達は、お姉ちゃん達に助けてもらってばかりだった。
だけど昨日、私達のファーストライブを大勢の生徒に見てもらえた。
つまり、少なくとも一昨日までのように私達も無名ではいられないんだ。
私達もお姉ちゃん達と同じで、音ノ木坂学院のスクールアイドルとして認識されたんだと思う。
これからは自分達の力で、自分達の足で進んでいかなくちゃいけないんだ。それに――
本当の意味での『お姉ちゃん達と同じステージに立つ』って夢は、まだ実現していないのだから。
そう、私達の夢。それは学院のステージなんかじゃない。
同じスクールアイドル
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ