第三十話 作戦準備
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ての遠征は初めての者が多かったからだ。
「マリアナ諸島は呉鎮守府から遠く離れているため、補給が追い付かないのです。基地航空隊に支援してもらって、マリアナ諸島に航空基地を建設し、空路での物資の補給を受けます。私たちはマリアナ諸島を根拠地として横須賀鎮守府より作戦終了の伝達があるまで、ここで戦うこととなります。作戦の経過によりますが、場合によっては付近の島々を制圧し、さらに橋頭堡を進めることも視野に入れておいてください。ですが、さしあたって本作戦の主目的ははまずマリアナ諸島の制圧になります。以下敬称略でオーダー表を読み上げます。」
鳳翔は咳払いして用紙を取り上げた。
「第一艦隊、これが水上部隊としてマリアナ諸島攻略の任務に当たります。旗艦日向、伊勢、鈴谷、熊野、由良、天津風 雪風。そして私が。第二艦隊は航空支援隊として第一艦隊と協同して同島攻略に当たります。旗艦足柄、妙高、翔鶴、瑞鶴、ビスマルク、そして着任早々申し訳ありませんが、リットリオさん、ローマさんにも加わってもらいます。」
「はい!」
リットリオの隣でローマはうなずいただけだ。
「第三艦隊は 警戒部隊として待機。旗艦利根、暁、雷、雲龍、天城、葛城です。」
「あれ?電と響は?」
雷が声を上げた。
「留守は筑摩さんが統括。プリンツ・オイゲンさん、長良さん、不知火さん、電さん、響さんはその補佐に当たってください。少ないと思われるかもしれませんが、近日中に横須賀鎮守府から増援の部隊が到着する予定です。」
「ええ〜そんなのないわよ〜。」
雷が頬を膨らませた。
「駄目です。第6駆逐隊の皆さんがそろって出撃してしまえば、鎮守府を護る人がいなくなってしまいます。」
「でも――。」
「お主たちは例外扱いだったのじゃ。」
不意に横合いから利根が口を出した。
「???」
「本来であれば、同型艦娘がそろってひとところに所属することはあまりありえんことじゃ。それを当たり前のように思ってもらっていては作戦行動に支障が出るぞ。個人の思惑で部隊配置を決めるわけにはいかないのはわかるじゃろう?」
「はぁい・・・・。」
ぶうを息を吐き出す雷の横で暁は不安顔をしていた。第6駆逐隊にとっては初めてとなる姉妹の別行動だ。今まで4人そろってやってきたのにここにきて二人ずつの別行動。雷がそばにいるとはいえ、姉妹二人と離れてしまうことに戸惑っていた。
同じころ、長門、陸奥、赤城、比叡、飛龍の5人は会議室に集まって、先のミッドウェー本島偵察結果からの同島攻略作戦会議を行っていた。
「ミッドウェー諸島には・・・・。」
比叡が報告しながら地図上の駒を動かす。
「諸島前面に強力な機動艦隊が存在します。それと呼応するかのように戦艦を中心とした水上艦隊が左翼に、そして巡洋艦を中心とした艦隊が右翼に展開。中でも機
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