第25話 ニコ・ロビンの救出
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たい、と焦る気持ちを抑えながら妙高の話をしっかりと聞いて頷いていた。
妙高は、オルビアの反応を注意深く観察しながら話を続けた。
「ロビンちゃんは、現在も海軍と世界政府から賞金首に指定され知られていますから、事は慎重に進める必要があります」
「娘を保護した人の目的が、今のところハッキリとは分かっていない。だから、私達の存在がバレて、娘を島から連れ出そうとしていると知られたら、善意で娘を保護した人ならば連れ出そうとする私達から、娘を私達から隠そうとするかもしれない。逆に、賞金目当てなら、娘を海軍に差し出す前に連れ出そうとする私達を邪魔するかもしれない。そういうことね」
ニコ・ロビンを救出するため現状について確認し合う。自らの心を落ち着かせようと、努めて静かに話し合いを進めるオルビア。
「まずは、この家に情報通りロビンちゃんが居るかどうか、遠距離からの目視で確認してみましょう。発見できたら、本人と接触。発見できなければ、島中を探して回る必要があります」
妙高が行動の方針を決める。二人は行動の確認を終えて、その後は一切を話さず静かに家に向かって、隠密行動のために人目のつかないような道を選んで移動を始めた。
***
ニコ・ロビンは、すぐに見つけることが出来た。
民家が左右にポツンポツンと立ち並ぶ通りの先、島の地図を頼りにして、情報にあった家に向かって進んでいく。すると、その視線の先に身体よりも大きな箒を抱くように持って、なんとか掃き掃除しているロビンの様子が見えた。
ロビンの表情は暗く、身形は遠くから見た様子だと薄汚れていると、二人は感じ取っていた。
「ロビン……ッ」
絞り出すような、小さな声のオルビア。彼女の横を一緒に歩いていて、その声を聞いた妙高は、オルビアの後悔している気持ちを察したけれど、その事については何も触れずに、次の行動に移るように指示を出した。
「すぐに、ロビンちゃん話をしましょう」
「えぇ」
言葉少なめで、了承の返事をするオルビア。無理やりロビンを連れて行くのではなく、まず話をしてロビンの本心を聞き出してから、彼女の今後の行動を決める為に。
そのまま町の通りの中を歩いて、通りを歩く町人に警戒されたり、意識を向けられないように不自然にならないように、少しずつロビンの居る家に近づいていく。
「ちょっと止まって」
「っ!」
急に声を上げた妙高の視線の先には、黒色のスーツで、手にマスケット銃を持って武装した集団が見えていた。
二人はそっと、その集団に気づかれないように民家の影に身体を隠して、黒服の集団の観察と、辺りの観察を始めた。
「妙高、あれは政府の人間みたい。目的は、たぶん私の娘」
「まわりに、集団の仲間らしき人物は見
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