激闘、コミケの中で萌えと叫ぶ
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開場のアナウンスとともに男(本郷は知らないが女性参加者たちも増加している)津波が会場内へ雪崩打つ。
明「いやあああああああああ!!」
このとき、本郷の心はバーサークモードであった。
並み居る競合を文字通り吹き飛ばす。
明「獲物はどれだぁぁああ! ゲットサムシング!」
彼はコミケカタログを片手にマークした場所へと向かう。
今日はコミケの日。夏の暑い日の話だ。
明「ふぅ……こんなものか」
時刻は開場から2時間。人の多さは彼の元居た時代よりも少し多い程度だ。
本郷は歩く。ここは世界にまたとない同人誌即売会。
その時々で出される作品は変わる。
本郷は同人誌を手に取る。
それは純愛エロ同人。それもオリジナルだ。
明「ほう……」
手に取れば作品の熱意、魂が分かるのだ。
厳選する。
つたない荒々しい作画、見難いコマ割、だが、そこに熱意がある。
中の話は非常にシンプル、だがエロは裏切らない。
同人作家「…………」
静かに見定められていることは彼もわかっている。
的確に読み取る。本郷は一筋の汗を流した。
明「ありがとう、買おう」
同人作家「ありがとうございます。500円です」
本郷は同人誌を手に入れた。
足早に次へと向かう。スマホを使いこなし作家のSNSを登録した。
明「実にいい作家だ。これから化けるだろう」
コミケの中は広い。東館、西館と分かれている。
参加サークルは12000もあり、三日間で全てを回りきるのは非常に困難を極める。
???「あの……こまりますぅ……」
らいとなオタク「スケブ頼みたいのですお」
本郷は足を向けた。
そこにいたのは以前知り合いになった御茶ノ水と小奇麗な服を着て、ぱっと見ではオタクとは思えない人物であった。
らいとなオタク「無料で描いてもらえるって聞いて!」
御茶ノ水「そ、そうなんですが、僕も知らないキャラで……」
らいとなオタク「その資料はここにありますから!」
どさどさと原作のコミックスをテーブルに広げていく。
明「おい」
肩をつかむ。
らいとなオタク「なに? おっさん」
明「通りすがりのオタクだ」
らいとなオタク「いま、俺が頼んでるんだから割り込むなよ。大人なのに順番も守れないのか?」
御茶ノ水「あっ……」
本郷は怒りのあまり○った(原作では未成年を短時間にフェードアウトさせる手法であった)をするところであったが、
ここは昔のアキバではない。
明「そうだな。だったら有料だ。5万用意するならお前のスケッチブックに描いてもらえるように説得してやる」
らいとなオタク「あ? 無料だから頼んでるんだろ? お前みたいな根暗そうなオタクが偉そうに」
明「だったらそれを受けてくれる人に頼め、少なくともこの先生は無料でそんな注文は受けない」
御茶ノ水「ごめんな
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