暁 〜小説投稿サイト〜
ラブライブ! コネクション!!
Track 3 STOMP:DASH!!
活動報告15 みゅーじっく ・ すたーと! 3 『ファーストライブ』
[5/5]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
姉ちゃんとの距離が近くなった気がする。錯覚なのかも知れないんだけど?
 私がお姉ちゃんと同じステージに立てたからかな? そうだと良いな?
 そんな風に思った私は、少し前を歩いていたお姉ちゃんの背中に――

「ありがとう、お姉ちゃん……大好きだよ」

 そう呟いていた。もちろん呟き程度の声だし、背中向けているし、雑踏(ざっとう)で私の呟きなんて届いていないだろう。
 だけど、今は言葉にできただけで良いんだ。だって背中を追いかけている今の私には、これで十分なんだから。
 それでも必ず、いつかは隣を歩いて、ちゃんとお姉ちゃんに聞こえるように言いたいな?
 私は、お姉ちゃんの小さいけど大きな背中を見つめて、そんなことを思っていた。
 そんな家までの帰り道。少し遠い距離のお姉ちゃんに近づくように、一生懸命追いかけながら歩いていたのだった。

♪♪♪

 翌日の昼休み。私達は部室を目指して歩いていた。
 今日はライブの翌日と言うことで、朝練も放課後の練習もお休みだった。
 でも、その代わりにお昼休みに昨日の反省会をしておこうと、部室に集合するように花陽さんに言われていた。
 だから私と亜里沙と涼風は(そろ)って部室へ来たのだった。

「「「お疲れ様です!」」」
「――た」
「「「……?」」」

 私達が挨拶をして中に入ると、PCに向かい背中を向けている花陽さんが目に入った。
 花陽さんは私達が入ってきたことにも気づかずに、(ひと)(ごと)のように言葉を発した。
 私達が疑問に思いながら見つめていると――

「た、た、た、た――」

 花陽さんは、未だにPCに釘付けになりながら、徐々に声が大きくなっていき――

「たいへんですぅーーーーーー!!」

 突然、大音量で叫んだのだった。
 そして、叫んだかと思うと凄まじいほどの勢いでキーボードを叩きながら、画面を食い入るように見つめて何やら独り言を呟いていた。
 そんな豹変(ひょうへん)した花陽さんを唖然となりながら見つめていた私だったけど、以前お姉ちゃんに聞いたことを思い出していた。
 そう、お姉ちゃんは――
「花陽ちゃんが『大変ですぅー!』って叫びながら豹変する時は、必ず楽しいことが始まる前兆(ぜんちょう)なんだよ!」
 そう言っていた。
 楽しいこと。それは私達にも降り注いでくれるのかな? そうだと嬉しいな?
 そんな期待感と高揚(こうよう)感を胸に、私達の、お姉ちゃん達の――
 国立音ノ木坂学院アイドル研究部へと降り注ぐ新しい『楽しいミライ』を知る為に、花陽さんの方へと近づくのだった。

=Next Season → New Season=
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ