Track 3 STOMP:DASH!!
活動報告15 みゅーじっく ・ すたーと! 3 『ファーストライブ』
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
景は忘れない。いつか自分達の力で実現するんだから!
そんな想いを込めて、私達は一礼する。そんな私達に大きな拍手が鳴り響く。
顔を上げた私達は、講堂を埋め尽くす生徒達に見守られながら――
ステージの中央で最初の立ち位置に立つとイントロが流れるのを待つのだった。
ステージ上の照明が落ち、ピンスポットの光が私達に降り注ぐ。
刹那、ピアノのイントロが講堂全体に響き渡る。
お姉ちゃん達のファーストライブ。お姉ちゃん達のスタートダッシュ。
今私達が身に纏う、この衣装を着て歌って踊ったアノ曲。
私達のファーストライブで歌った、このステージに立たせてくれた奇跡の曲。
私達にスポットライトの眩まぶしさと暖かさと心地よさ。そして――
私達にスクールアイドルへの想いを深く刻み込んだ奇跡の1曲。
そんなお姉ちゃん達の曲のメロディに包まれながら――
私達の『私達だけの』ライブが始まるのだった。
「アイ セーイ……ヘイ ヘイ ヘイ――」
「!?」
イントロが流れ始めて、私達が歌い出した瞬間。お姉ちゃん達を始めとする全員が驚きの表情を浮かべる。
だけど聞き間違いなのだろうと、全員が普通の表情に戻る。
私は心の中が嬉しい気持ちになっていたんだけど、表情には出さずに曲に集中していた。
一瞬だけ驚いたけど、普通の表情に戻っていた全員も、歌い出しの亜里沙の歌を聴いて再び驚きの表情へと変化させていた。
そう、これが『お姉ちゃん達へのビックリのお返し』であり『みんなへの精一杯のお返し』なんだよ。
そして、これが私達の『私達だけの』ライブなんだ!
私達はお姉ちゃん達の曲のメロディに包まれながら――
私達だけで紡いだ『私達の歌詞』に、精一杯の想いを込めて私達の『STOMP:DASH!!』を全員に送るのだった――。
♪♪♪
以前、真姫さんから私達へ出されていた課題。
私達3人で言葉を繋いで1つの曲を作ること。
この曲は、私達が3人で言葉を紡いだ曲だった。
うん。私達にとってもね? この曲は大切な始まりの曲なんだもん。
だから、この曲のメロディに言葉を繋げたかったんだよね。
お姉ちゃん達が伝えてくれた言葉を受けて、お姉ちゃん達を見続けてきた私達の――
この曲への、お姉ちゃん達へのアンサーソングとして作った曲だったのだ。
曲が終わると、講堂内を静寂が包む。
あ、あれ? なんで??
だって、さっきは絵里さん達とツバサさん達とミキ達しかいなかったけど拍手が聞こえてきたのに。
私は静寂の意味に一抹の不安を覚えていた。
もしかしたら、怒っているのかも?
だって、目の前の
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ