Track 3 STOMP:DASH!!
活動報告15 みゅーじっく ・ すたーと! 2 『ファーストライブ』
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私はお姉ちゃんの言葉を聞いて、すぐに言っていることが理解できた。
そうか、そう言うことだったんだね?
お姉ちゃん達は最初から私達を、お姉ちゃん達と一緒のステージに立たせるつもりだったのだ。
海未さん達が他の生徒と一緒に講堂へ入ってきた理由。来るのが早いと、私達が生徒達の入ってくる前にステージを下りちゃう可能性があるから。
半分以上の席が埋まるまで話し込んでいた理由。時間に余裕があれば準備が間に合うと思われるだろうから。
そして芝居だってわかるようなやり取りをした理由。私達が自然にお姉ちゃん達の前座を出来るように、一緒のステージに立てるように、私達を立ててくれたのだろう。
そう、私達はお姉ちゃん達とのライブの時間をずらした。私達だけのライブをする為に。
それに関して、全員が了承して応援してくれていた。でも――
現実を知っているから。辛い結末でファーストライブを終わらせたくないから――ううん、違うね?
同じアイドル研究部の仲間として同じステージに立ちたいって、そう思ってくれたんだろうね。
それでも、私達のことを尊重してくれた。そして、今も。
アイドル研究部の先輩なんだから、命令することもできるはず。自分達の前座をやりなさいって。
後輩としては命令されれば、否応なく前座をすることになるだろう。
でも、お姉ちゃん達は命令ではなくお願いをしてきた。
それは、私達が自分達だけのスクールアイドルを目指しているのを知っているから。
後輩としてではなく、同じスクールアイドルの仲間として私達を見てくれているからなのだろう。
だから、命令ではなく――あくまでも『自分達が間に合わないから、それまでの間の前座をお願いしても良い?』と言う風に、自分達の落ち度として私達に頼っているように、私達を立てた『お願い』にしたんだろう。
まぁ、これだけ大勢の生徒の前でお願いされて断れる訳もないんだけど?
ましてや、お姉ちゃん達のファンを前にして!
それこそ私達の今後の活動に左右されかねないんだしさ? なんてね。
それに、お姉ちゃんの瞳が。ううん、みんなの瞳が――
『純粋に、ひたむきに、自分の進むべき道だけを見据みすえて。それだけの為に自分のすることは正しいと、間違っていないと、我がままだろうと押し通す瞳』をしていたんだから、私達が断れる訳はないんだよ!
だって、その瞳の見据える先には必ず明るいミライが待っているんだから! なんてね。
と言うよりも、私は初めから断るつもりなんてなかったんだよ?
だって、私達は気づいたんだから! 自分の想いに。
私達はスクールアイドルが好きだから活動しているんだ
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