正々堂々
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、「だからどうした」と言った表情をしている。
「スゥゥゥゥゥ」
「??」
第一段階が不発に終わったチビッ子たちは次なる一手を放つため、シリルがレオンの真後ろへと入り大きく息を吸い込む。
ピーーー
彼が一気に息を吐き出すと、レオンの頭に乗せられた三角帽から三方向に向かって吹き戻しが伸びていった。
「・・・」
それを見ていたリオンだったが、特別面白かったわけでもなく、かといってビックリするわけではなかったため何も反応することはなく、せっかく考えたシリルはちょっと悔しそうにしていた。
ウィィン
シリルたちがリオンを笑わせようと奮闘していると、彼の味方もようやく動き出した。
「なんだ?」
早速出てきた人物に意識を集中させる少女たち。だが、彼女たちは現れた人物を見て訝しげな表情を浮かべる。
「ほ・・・本当にやるのか?」
準備室から出てきたのは黒を主としたロリータ系ファッションに身を包んでいるカグラだった。普段からは想像できない彼女の可愛らしい姿に、観客席の男たちは大興奮している。
「大丈夫大丈夫!!」
「とりあえずやってみろ」
「オオーン」
彼女に続いてミリアーナたちも準備室から出てくるが、特に小道具を持っている様子がなく、カグラの後押しに来たといった感じだった。
「くっ/////」
顔を真っ赤にしてリオンの後ろにやって来るカグラ。一体何をやろうとしているのか想像ができないチビッ子たちは、その姿を黙して観察している。
「か・・・カグラちゃんでいいですか?/////」
「ブフゥ!!」
両手の人差し指だけを立て、それを頬に付けて可愛らしくウインクをしてみせるカグラに思わず吹き出したのはその姿に見覚えのある水髪の少年。彼女のそれは、かつて彼が人魚の踵のお手伝いをした際に客の女性たちに向かって行ったそれと類似していた。
「「「くくっ・・・」」」
普段からは想像できない女性の姿に失笑する仲間たち。全力のアイドルスマイルで目の前の少年を笑わせようとしたカグラだったが肝心の彼は・・・
「・・・」
一切ブレることなく無表情を貫き通していた。
「・・・?」
元ネタを知らないリオンは?を浮かべるだけでどう反応すればいいのかわからないといった感じ。
同じくこれをシリルがやったものに似せてきたことを知らない観客たちは、ただ彼女の可愛らしい姿に興奮し、熱狂の渦が巻き起こっていた。
「/////」
ただ、これはレオンを動揺させるために行った行動。それが不発に終わったカグラは顔をリンゴのように真っ赤にしていた。
「わ・・・わわわわわ私は帰る!!」
「待って待って!!カグラちゃん怒らないで!!」
恥ず
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