正々堂々
[2/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
保ちつつも、どこか彼に賛同したい気持ちのあるユウカ。しばらくゲームの行方を見守ろうとしていた三人は動くべきか否か迷っていた。
「カグラちゃんカグラちゃん」
すると、彼らとともに戦いを見守っていた猫ミミの女性が、同じギルドに所属している女性へと声をかける。
「どうした?ミリアーナ」
「私ね、とっておきの作戦を思い付いちゃったぁ!!」
敵を笑わせるための方法を一人で考えていたというミリアーナは、早速何やら作戦を思い付いたらしく大はしゃぎだ。
「ほぅ。どんな作戦だ?」
「フフッ、あのね・・・」
周りに聞こえないようにと黒髪の剣士に耳打ちをするミリアーナ。カグラは最初冷静な表情でそれを聞いていたが、作戦の全貌がわかると大きく目を見開き、顔を真っ赤にしていた。
「い!!イヤだ!!私はそんなことは絶対にしないぞ!!」
何がそんなにイヤなのか、ミリアーナから慌てて距離を取るカグラだったが、準備室が大きくないこともあり簡単に壁際へと追い込まれてしまう。
「大丈夫!!カグラちゃんならできるよ!!ソフィアがそう言ってたもん!!」
「ソフィアァ!!」
ミリアーナの考えた作戦の元はギルドの年少娘から聞いたものらしく、カグラは敵にいるであろう少女の方をキッと睨み付ける。だが、準備室の様子は見えない作りになっているため、ソフィアにそれが届くことなどないのだが。
「お願いカグラちゃん!!やって!!」
「ふざけるな!!私は絶対やらないからな!!」
両手を合わせて懇願してくる仲間に背を向けて断固拒否する。しかし、それしか手はないとミリアーナは思っているようで、拒否する姿勢を崩さない剣士に抱きつきながら折れるのをじっと待っていることにしたのだった。
ウィィン
「!!」
カグラとミリアーナが揉めている頃、小さき魔術師に動きがあった。準備室の自動扉が開くと、リオンの目には数打てば当たると言わんばかりの量の小道具を持った少女たちの姿が入った。
「レオン、後ろにいるからね」
リオンからは彼女たちが動いていることがわかっているため大丈夫だが、レオンからは死角になっているため姿を確認できない。そのため、シリルは驚かせないようにと考慮して彼に声をかけてから接近していく。
ポスッ
なぜかパーティーのような三角帽やひげメガネをプレイヤーの少年にかけていく四人の少女。普通なら反撃するところではあるのだが、レオンは眠っている状態に近いので一切抵抗しない。
彼女たちの持ってきた小道具で出来上がったのは季節外れのクリスマス仕様になっている氷の神。真っ正面からそんなおかしな格好をした少年を見ていたいとこは
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ