Track 3 STOMP:DASH!!
活動報告14 きらきら・せんせーしょん! 2 『ファーストライブ』
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
からもみんなと、ひとつになりたい。そう、こころをキラキラ輝かせたい!
ステージに照らされている光だけではない。みんなの場所も。みんなの心にも。
♪♪♪
歌い終わり、メロディが消えて3本のスポットライトに照らされた私達を、暖かな拍手が包み込んでくれていた。
ツバサさん達と絵里さん達はスクールアイドル達を何人も見てきている。そして、その中でトップを走り続けてきた。
そんな人達からすれば、私達のパフォーマンスなんて全然ダメなのかも知れない。
それでも、今の私達の精一杯の想いを伝えたつもり。これからも精一杯伝えていきたい。
私達の想いを感じ取ってくれたのだろう。全員が満面の笑みを浮かべながら惜しみない拍手を与えてくれていたのだった。
私は全員の満面の笑みを眺めてから、笑顔で亜里沙と涼風の方へと笑顔を向ける。
歌い終わったばかりだから息が上がって声にはならない。それでも亜里沙と涼風も同じ笑顔で私を見つめていた。
私達は顔を見合わせて、無意識に衣装に手を当てていた。
汗でビッショリになっているけれど、歌う前よりも何故か馴染んでいるような気がする。
あっ、別に縮んだとかじゃないよ?
きっと、同じ道を進んだ――ひとつになれたからなんだと思う。
これが、お姉ちゃん達が見てきたもの。
これが、お姉ちゃん達が感じてきた想い。
これが、お姉ちゃん達の目指しているライブなんだ。
私は未だに鳴り響く拍手に包まれながら、ライブの余韻に浸っていたのだった。
♪♪♪
そんな拍手だけが鳴り響いている講堂。余韻に浸っている私の耳に階段を下りてくる足音が聞こえる。
「――お姉ちゃん?」
足音に気づいた私が振り向くと、制服姿のお姉ちゃんが私達の方へと歩いてきたのだった。
だけど普段と雰囲気が違う。お姉ちゃんとは思えないくらいの冷ややかな表情。
ううん。今の目の前のお姉ちゃんの雰囲気を私は初めて見た。まるで――
今の講堂を包み込んでくれている『充実感に溢れている』私達のライブを全否定するかのように。
なんで、そんな表情で見ているの? 自分のライブ直前だから?
精神を集中しているのかとも思ったけれど、お姉ちゃんは『完璧よりも楽しむ』方を優先する。
そう、ライブの完璧さよりも、みんなで一緒に楽しんでいられるライブを目指しているんだ。
そんなライブに亜里沙と涼風は惹かれているんだって。
私もそうなんだけどね?
そう言う部分が『応援したくなっちゃう』んだと思うし、そんなライブが『みんなで叶える物語』なんだろうね?
それには自分がまず楽しめなくちゃ、ファンの人を楽しませることな
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ