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ラブライブ! コネクション!!
Track 3 STOMP:DASH!!
活動報告14 きらきら・せんせーしょん! 1 『ファーストライブ』
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れた、切り離された感じに陥っていた。
 去年のお姉ちゃん達もこんな気持ちでステージに立っていたのかな? 
 期待と不安。そして、緊張。だけど自分達では何も変えられない。どうすることもできない。
 そんな、不透明なやるせなさ(もどかしさ)を抱えて、緞帳が開くのを3人で待っていたのかな?
 同じ衣装を身に纏っているからなのかも知れないけれど。
 去年のお姉ちゃん達が開演前に抱いていた気持ちは、きっと今の私達と同じ気持ちだったのだろうと感じていたのだった。
 当然、お姉ちゃん達に聞いた訳ではないのだから違うのかも知れないよ?
 でも、こんな気持ちだったのだろうって思う。
 私はそんなことを考えながら、何も変わらない目の前の緞帳を眺めて、開始時間が来るのを待っていたのだった。

♪♪♪

「間もなく Dream Tree のファーストライブが開演します。ご覧になる方は講堂までお急ぎください」

 私達の耳に、ミキの声でライブ開演を知らせる校内放送が聞こえてきた。
 いよいよ始まるんだ。本当の意味での私達のスタートダッシュ。

「……緊張しますね?」
「……こう言う時って、お姉ちゃん達はどうしていたんだろう?」
「――えっ?」
「そうですね。高坂さん達はどうしていたんでしょう」

 隣に立つ涼風が、ボソッと(つぶや)く。
 だいぶ緊張していたんだろうね? だって普段とは違って、弱冠固さの残る口調だったから。
 そして、その声に反応して亜里沙も呟いていた。
 私も当然緊張はしていたんだけどね? 先に2人が緊張した態度を取ったことによって、少し余裕ができていたのかも?
 2人よりは冷静に反応できていたんだと思う。
 と言うより、2人は本当に緊張のピークなんだろうって感じていた。特に亜里沙はね。
 だって、涼風なら知らないだろうけど――
 亜里沙が『お姉ちゃん達のライブ前の行動』を知らない訳がないのだから。
 私は苦笑いを浮かべて、2人の手を握り締めながら――

「こう言う時は番号を言うのが良いんだよ!」
「――あっ」
「……クスッ……1」
「2」
「3」

 そう伝えたのだった。
 その言葉に我に返った亜里沙は苦笑いを浮かべていた。
 そんな亜里沙に微笑むと、私は前だけを見つめて番号を言う。私の番号に亜里沙と涼風も番号を繋げてくれた。
 その直後、私達は誰からともなく吹き出し笑いをするのだった。
 だって、可笑しいんだもん。3人しかいないのにね? 番号かけるほどの話でもないんだし。
 だけど心から笑ったからかな? とても気持ちが軽くなった気がしたのだった。

 やがて開演を知らせるブザーが講堂に鳴り響く。私達は前を向いて笑顔のまま、握り締めていた手を離し、瞳を閉じた。
 そん
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