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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第六十二話 稲妻が走ります。
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しゃることは小官にはわかっているつもりです。端的に申し上げれば『漁夫の利』を狙っておいでなのでしょう。」
私はうなずいた。「端的に言えば」その通りなのだから。
「リッテンハイム侯を激発させ、ブラウンシュヴァイク公をして討伐せしめる。その過程でミューゼル大将閣下と閣下が参軍し、功績を立てれば地位向上が狙えるでしょう。敵の一人を撃滅し、自らの地位を向上させる一石二鳥の策、そんなところでしょうかな?」
「いけないかしら?」
「そうは申しません。ですが毒を以て毒を制すということであれば、その毒に感染し命を落とされないように気を付けるべきかと。」
オーベルシュタインは抽象的にそう言ったけれど、私自身その危険性はよく承知しているつもりよ。
「ブラウンシュヴァイク公とリッテンハイム侯双方の陣営をよく監視すること。特にブラウンシュヴァイク陣営のアンスバッハ准将、シュトライト准将、フェルナー大佐、そしてフレーゲル男爵、この四人をよく監視してちょうだい。」
「承知いたしました。」
オーベルシュタインが出ていくのをちょっとだけ間の悪い思いで見送った。ベルンシュタインの名前を出さなかったのは、まだ彼の根底が知れないから。ひょっとしたらブラウンシュヴァイク公かリッテンハイム侯陣営のどちらかにつながっているかもしれないという考えが脳裏を掠めたの。オーベルシュタインは「無私」のはずなのに、どうしてかしらね。
どうも前世からの癖が抜けないのかもしれないわ。
* * * * *
それからしばらくして――。
リッテンハイム侯爵邸 居間
■ サビーネ・フォン・リッテンハイム
これで何回目のため息なんだろう。家族の顔を見るたびに、声を聴くたびに、どうしても出てしまうの。ティアナお姉様やフィオーナお姉様に言われて、私もそうしなくちゃって思って、お父様たちを説得に邸に戻ったのだけれど、お父様のご機嫌はとてもひどかったの。お母様もヒステリー気味で、お兄様たちも同じだったわ。皆が皆じゃなくなっちゃったみたい・・・ううん、私だけが違う世界のお父様お母様たちに会っているような、そんな気分に・・・・。
「サビーネ、よくもそのような言葉が出たな。仮にも侯爵家一門の者とは思えぬ言葉だ。儂に手を引けだと?ブランデンブルク侯爵家の跡目争いから手を引き、ブラウンシュヴァイクと和睦しろだと!?」
私を見るお父様の眼が怖い。
「は、はい!ですけれど、お父様、このままではお父様たちがブラウンシュヴァイク公と戦うことになってしまいますわ。そんなことは耐えられません!」
「何を言うか!?あちらが手を引けばそのようなことは起きんわ!だいたい相続たるもの直系という風に決まっておるのに、ブラウンシュヴァイクめ、怪しげな遺言書を盾に取りおって!!」
「ですが――。」
「儂はもうブラウン
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