379部分:第五十二話 地獄の猟犬その二
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第五十二話 地獄の猟犬その二
「ここは私に任せよとな」
「じゃあカミュ様」
「ここもですか」
「そうだ。見るのだ」
そしてまたこう告げるカミュであった。
「このアクエリアスのカミュの技をな」
「ほう、今度は何だ?」
なおも迫り来る地獄の猟犬達を繰り出しながらカミュに対して問うレダであった。
「フリージングコフィンか?それともダイアモンドダストか?」
「どちらも使えるが」
まずはこう返すカミュだった。
「しかし今はどちらも使わない」
「ほう、面白い」
それを聞いてまた笑うレダであった。
「ではそれを見せてもらおう。今の貴様の技をな」
「見るがいい。このカミュの第三の技」
カミュは静かに構えた。その左手を少し前に出す。
「この技をな」
「その技とは」
「カリツォー」
この言葉と共に左手の人差し指を少し回した。するとそれだけで今まさにカミュ達に襲い掛かろうとしていた猟犬達に氷の輪がかけられたのであった。
「ガウッ!?」
「ガッ!?」
それにかけられ動きを封じられてしまった猟犬達は空しく雪原に落ちる。全ての猟犬達がその氷により動きを封じられてしまったのであった。
「氷の輪か」
「威力は小さいがこうして敵の動きを止めることはできる」
技を出したうえでこうレダに返すカミュであった。
「そしてだ」
「まだあるというのか」
「こうして続けて出すこともできる」
言いながらその左手の人差し指を再び回した。すると猟犬達を封じている氷の輪が二重になった。もう一度回すと三重になるそれを繰り返すと。猟犬達はその中で消えてしまったのであった。
「そしてこうなるのだ」
「氷により炎を消し去ったのか」
「そうだ。言ったな」
カミュは先程の自分の言葉をここでまた出してみせた。
「氷は炎を打ち消すとな」
「それが今だというのか」
「その通りだ。こうして貴様の炎を消した」
またしても告げるカミュであった。
「さて、次はどうするつもりだ、ベリアルよ」
「面白い。思っていた以上にな」
カミュの言葉を受けたレダの顔が悪魔的に笑った。
「貴様は私が特別に相手をするに相応しい相手の様だな」
「ではここで決着をつけるか」
「そうしたいがそういうわけにもいかぬ」
だがレダはここでの勝負は避けたのだった。
「生憎だがな」
「では次の場所でということか」
「そうだ、来い」
半ば挑発する誘いの言葉であった。
「その然るべき場所にな」
「わかった。では今はここで止めよう」
カミュも今は拳を納めたのであった。
「今はな」
「貴様との闘いがさらに楽しみになってきた」
今のレダの目は燃えていた。己のその炎で漆黒に燃えているようであった。
「だからこそ。来るのだ」
「いい
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