第53話 人形
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意気ナ......
何故でしょうか?
ミサカは命令通りに動きました
赤い髪の少年を仕留める事には失敗しましたが......
モウ要ラン
人形
ミサカは人形なんでしょうか?
もう要らない人形なのでしょうか?
ミサカは頻りに雨が降り出しているパイプだらけの里にポツンと立っていた。
濡れていく髪と身体。
かつて温もりをくれたカプセルとは違い、ミサカの体温を奪っていく。
機能的には雨宿りしたいのだが、身体をどう動かせば良いのか、今は分からない位になってしまった。
大きなパイプが走行する巨大な建物の上から下を見降ろすと大きな水溜りがあり、辛うじて自分の影と分かる程度に何者かが立っていた。
空を見れば真っ暗な雲から雨が降り続いていて、光は見えないが妙に自分の姿と建物だけは明瞭に区別が出来た。
あの研究所の爆発から数日が経ち、撃たれた脚にはまだ痛々しい包帯が巻かれている。
少しだけ歩くのに障害があるが、こうやって黙って立っている分には問題が無かった。
安静にしていろと言われたが、命令の無いの状態は初めての経験でどうしたら良いか不明だった。
自分の存在を掻き消すように降っている雨に身を委ねながら、ミサカは静かに目を閉じた。
「ミサカはどうすれば良いのでしょう......?」
雨に打たれながら屋上から暗闇に浮かぶ再び水溜りを見下ろした。
そこへ、空間が捻れてサソリが万華鏡写輪眼を紅く光らせながら出現した。
サソリが逃げる時に使った時空間忍術だが、急ぐあまり詳しい座標設定をしないで飛んだ先がここの奇妙な建物が乱立する世界だった。
「ん?何で中に入らねぇんだ?」
ここは常に雨が降り続いている。幸いに建物があり雨宿りをするのは容易な事だ。
「......」
ミサカは、明らかにどうして良いのか分からない感じで斜め下を見ていた。
「ちっ!早くこっちに来い」
サソリはミサカの手を握るとやや強引にパイプだらけの建物の中に連れて行った。
手を掴んで分かったが、ミサカの身体はかなり冷えていた。
建物の中は畳が敷かれた座敷があれば、風呂、トイレが完備されている空間だった。
「すぐに身体を暖かくしろよ」
サソリは写輪眼で四角い木製の風呂に水遁で水を張り、火遁と複合して風呂を炊いた。
脱衣場にミサカを連れてくると
「入って身体を暖かくしろ」
とぶっきらぼうに言うと脱衣場の扉を閉めた。
「お風呂でしょうか......?」
ミサカは常盤台の制服を脱ぎだして、お風呂場の扉を開ける。
心地よい蒸気がミサカの鼻腔に入り、喉の奥から暖かくなる。
脚先から湯船に入ると、息を吐き出しながら静かに浸かる。
「暖かい......」
これは雨とは違うものだ。
身体の芯から解されていく。
「着
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