届かぬフワンテの思い。
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。サファイアが急に走り出す。そして。
「キュウコン、全力で炎の渦!!」
「なっ・・・!」
「うおっ、あぶねえ・・・」
キュウコンの逆巻く業火がルファ、ネビリムを、そしてルビーだけを包みーーサファイアだけをその外に逃がした。そして同時にキンセツシティの入口を炎の壁で覆うことでフワライド達の侵入も封じる
「小癪な真似を・・・あの子を逃がしましたか」
「・・・」
ルビーは答えない。いつもサファイアといるときとはまったく違う、不機嫌そうな表情を浮かべている。
「ですが、こんな壁私のサーナイトにかかれば!サイコキネシスで炎を吹き飛ばしなさい!」
「キュウコン!」
サーナイトが強い念力で炎を散らそうとする。だが次の瞬間にはキュウコンが炎を張り直した。炎に閉じ込められ、むっとするネビリム。
「ああもう暑苦しいですね・・・だいたい、あなた一人で私たち二人を止められると思ってるんですか?」
「・・・」
「ちょっと、無視しないでください!」
「でておいで、ハンプジン、クチート」
なおも相手にせず、自分の手持ち全てを出すルビー。
「・・・どうやら、やるしかねえみてえだな。
怪我しても泣くんじゃねえぞ」
ルファの目が据わる。ネビリムも頬を膨らませてミミロップに命じた。あのいけすかない女をこてんぱんにしなさいと。
(やれやれ、らしくないことを引き受けちゃったかな)
ルビーも二人の強さは把握している。恐らくは本気でやっても、勝てない相手だと言うこともわかっている。それでも自分とサファイア、二人とも彼らに拘束されるよりいいと時間稼ぎをすることにしたのだ。
(・・・いつのまにか彼がそばにいてくれることが当たり前になってた。だけど)
サファイアと一緒に旅を始めてから、バトルは手を抜いていても彼がなんとかしてくれた。きっと自分はそれに甘えていた部分もあるんだと思う。
(今だけは、全力でやらないとね・・・!)
キッと相手二人を睨む。自分の負けが半ばわかっていても、少女は自分を大切にしてくれる人のために本気で挑むーー
一方サファイアは、ルファとネビリムの二人から離れ、ジムリーダーに連絡を取っていた。理由はもちろん、フワライドを食い止める応援を呼ぶ為だ。今はルビーがなんとかしてくれているが、あんな大規模な炎の渦はいつまでももつものではないだろう。
「・・・わかった、避難もほぼ完了した。直ぐに避難に割り当てたメンバーをそちらに向かわせよう」
「フワライドを操る装置の場所はまだわからないのか?」
「検討はついた。だ
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