届かぬフワンテの思い。
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フワライド達のシャドーボールがサファイア達、そしてジムのトレーナーを狙うのをルビーのサマヨールが防ぐ。他人を守ることも出来るようになったルビーもまた、人として変わりつつあるのだろう。
「これで一気に決めてやる!ルビー、援護してくれ!」
「わかった、キュウコン!」
「コン!」
キュウコンが天井に火炎放射を放つ。天井を焼き、一つの大きな灯りと化したそれはより影を濃く写す。
「ジュペッタ、ナイトヘッドからのシャドークローだ!」
「ーーーー」
ジュペッタの体が、爪が巨大化し。さらにキュウコンの炎を爪に灯して揺らめく火影となる。それを勢いよくフワライド達に振りかざした。気球のような体が燃え、倒れていく。
「よし!散魂焔爪、決まったぜ!」
「まったく、君はそういうのが好きだね」
技同士を複合させた独自の技に名前をつけるのはサファイアにとっての趣味のようなものだ。それに呆れつつも笑うルビー。一先ずでも言葉を交わす余裕ができたのは幸いだろう。ジムのトレーナー達も一息つく。
だが、次にやってきたのはフワライド達だけではなかった。両端の方のトレーナーの悲鳴が聞こえてくる。
「ったく、いつまでたっても来ねえから向かえに来るはめになったじゃねえか」
「バウワウ!」
「もう!人々を避難させるのはいいですが、フワライド達にまで人員を割くだなんて・・・面倒なことをしてくれますね!」
「あいつら!」
「四天王のネビリム・・・それに、ルファと言ったかな」
右側からはルファとグラエナが、左側からはネビリムとミミロップが現れ、ジムのトレーナー達のポケモンを倒していく。しかも更に、新たなフワライド達もキンセツシティの中に入り込もうとやってきた。再び迎え撃つサファイアとルビーだがーー
「くそっ、止めきれない!」
「流石に人が足りないね・・・」
トレーナーのポケモンが倒された分、迎え撃つだけの戦力が減り、フワライド達を倒しきれなくなる。フワライドの一部が町の中に入り、爆発する音が聞こえた。
「どうする・・・!こんなときシリアなら・・・」
「・・・」
しかも悪いことに、ジムのトレーナーよりもネビリムやルファの方がずっと強い。このままでは迎え撃つことが出来るのは二人だけーーいや、いなくなってしまうかもしれない。それくらい、向こうの二人は強いのは知っている。焦るサファイアに、考えるルビー。まさに窮地に立たされた時だった。
「ぷわ、ぷわ、ぷわわー!」
「ぷわ・・・?」
フワンテが鳴く。もとは今のフワライド達と一緒にいたフワンテが。仲間の声にはっと我に返ったよう
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