Track 3 STOMP:DASH!!
活動日誌12 たからものず! 2 『ファーストライブ』
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葉も虚しく、何もできない時間が緊張と不安を増幅していたのだった。
だって、今は歓迎会の最中なんだし、好き勝手に身動きが取れないんだからね?
だから、脳内で必死に押し潰されないように抵抗するのが関の山なんだよね?
そんな感じで必死に抵抗していた私の目の前に――
ステージ上ではアイドル研究部の部活紹介をする為に、花陽さんが壇上に歩いてきた。その途端、会場中から割れんばかりの歓声が上がる。
花陽さんは苦笑いを浮かべながらマイクの前に立つと、部活の紹介を始めるのだった。
花陽さんが話を始めると、それまで上がっていた歓声が嘘のように静まり返る。そして、全員が真剣な表情で話を聞いていた。
別に花陽さんが何かをした訳ではない――普通に話を始めただけ。
生徒会長として挨拶をしたお姉ちゃんの時もそんな感じだった。
改めて、お姉ちゃん達の凄さを感じると同時に――このタイミングで感じたくはなかったかな? そんなことを思っていた。
だって、花陽さんの登場は部活紹介の最後なのだ。
この後、お姉ちゃんが最後に挨拶をして歓迎会は終了――つまり、お姉ちゃん達の凄さを引きずってライブに臨まなくてはいけないのだから。
正直、今は感じたくなかった――まぁ、お姉ちゃん達の凄さは最初から理解していたことだし? こうなることは予測していたはずなんだけどね?
きっと緊張と不安に必死に抵抗していたから、過剰に反応しちゃったんだと思う。なんてね。
そんなことを考えていたら、いつの間にか歓迎会は終わりを告げていた。
壇上で挨拶を終えたお姉ちゃんが舞台袖に下がると――周りの生徒が一斉に立ち上がり移動を開始する。
私達もその波に乗って――周りの希望や期待に満ちた表情とは相反するような、緊張と不安の表情を浮かべながら教室へと移動を開始したのだった。
♪♪♪
あと少しで、私達のファーストライブが――
私達の音楽がスタートする。
私と亜里沙と涼風の本当の意味での――
スタートダッシュの瞬間が訪れようとしているのだ。
もちろん、これが最後になる訳ではないのだけれど――
自分達が愛してるスクールアイドルとして、胸を張って万歳ができるように――
今は無名の少女達でも――
そんな私達の想いを聞いてほしいからステージに立つ。
そして、いつかは光輝くお姉ちゃん達のようになる為に――
明日に向かってススメ!
そんな気持ちでステージに立とう!
きっと
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