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Track 3 STOMP:DASH!!
活動日誌12 たからものず! 1 『ファーストライブ』
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「あー、こんなところにあったんだ?」
 なんて暢気(のんき)な声で話しかけるようなお姉ちゃんが! 
 そう言う行為に出ていることが不思議だったんだよ。
 そのパンフレット。元々は私が音ノ木坂学院が廃校になるからって、他の学校を受験しようか迷っていた時に(もら)ったパンフレットだった。
 でも、音ノ木坂が生徒募集をするって聞いて、私も音ノ木坂の受験を決めていたから特に必要ないし良いんだけど?
 お姉ちゃん、私が見せた次の日の朝――
ちょっと(・・・・)借りていくよ?」
 って、言っていたはずだよね?
 随分と長い、ちょっとなんじゃ――まぁ、そこに関しては私も忘れていたから良いんだけど。

「まだ、持っていたんだ? そのパンフレット」

 私自身、特に必要がなくなっていたから、軽い気持ちでお姉ちゃんに聞いたんだけど。その時のお姉ちゃんは、とても優しい微笑みを浮かべて、パンフレットを大事に撫でながら――

「だって……このパンフレットが全ての始まり(・・・)だったから……私にとっては思い出のパンフレットだから……」
 
 そんな言葉を紡いでいた。
 その時に思ったこと――
 モノには全てに、等しい価値(・・・・・)存在理由(・・・・)があるものだと言うこと。
 だけどモノに付随(ふずい)する評価は、各自(かくじ)が決めるものだと言うこと。
 そして、その評価は各自で基準や感じ方が違うと言うこと。
 私にとっては、音ノ木坂を受験することに決めた時点で必要性がなくなったパンフレット――正直、手元にあっても意味はないのだから処分していたのかも知れない。
 だけどお姉ちゃんにとっては、今の自分達を与えてくれた大事(・・)な代物。
 言ってみれば、このパンフレットがチャンスの前髪(・・・・・・・)だったのかも知れない。
 だから、お姉ちゃんにとって、パンフレットは思い出の品なのだろうと感じている。
 そしてモノにはスクールアイドルも含まれているんだと思う。
 だからお姉ちゃん達への評価は各自で異なるのだと思うし、お姉ちゃん達のライブのチラシへの評価も感じ方次第で変わっていく。
 それを知っているから、お姉ちゃん達は真心を込めて丁寧に――今でもチラシ作りをしているんだと思えた。
 自分達には必要がないのかも知れないけれど、きっとファン(誰か)は必要に思ってくれているだろうって。
 
 今の私達には宣伝の目的があるのだから、当然チラシを作って配るつもりでいるよ。
 だけど、もしもこの先。
 お姉ちゃん達のようになれて、必要がなくなることがあったとしても――私達もチラシを作り続けていきたいと感じていた。
 もちろん、お姉ちゃん達のようになりたいからと言う理由もあるけれど。
 それ以上に
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