マブラヴ
1484話
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
俺の目の前で、現在2機の武御雷がそれぞれ長刀を振るって戦っていた。
片方は黄色の武御雷。そしてもう片方は青の武御雷。
……そう、黄色の武御雷に乗っているのは篁。そして、青の武御雷に乗っているのは恭子だった。
同じ武御雷が戦うその光景は、俺にとってはそれ程珍しいものではない。
そもそも、日本と一緒に軍事行動をした事は決して皆無という訳ではないのだから。
だが、それはあくまでも日本と親しい関係にあるシャドウミラーに所属している俺だからこそ、そしてスレイだからこそ言える事だが、それ以外の面子にとっては武御雷というのは見る事すら非常に珍しい。
元々日本は国力はともかく、国土という意味では小さい。……今は中国を保護国としている以上、必ずしも小さいとは言えないのかもしれないが。
ともかく、国土が小さい以上日本人の数は少なく、そして数が少ない以上軍人の数も決して多くはない。
いや、BETAとの戦いで軍人の数は圧倒的に多くなってはいるのだが。
そして武御雷を使用出来るのはただでさえ少ない軍人の中でも更に少数の斯衛の者達だけだ。
そう考えれば、武御雷を見るのがどれだけレアな体験なのかというのも理解出来るだろう。
そういう意味では、現在ここにいるアルゴス小隊の者達……それ以外にも、この模擬戦を見ている者達にとっては非常にレアな体験なのは間違いない。
現にVGやタリサはかなり興味深そうにしているし、ステラも表情には出さないが2機の武御雷から視線を外してはいない。
そして何より……アルゴス小隊の中で最もこの模擬戦を興味深そうに見ているのは、ブリッジスだろう。
最近ようやく日本製戦術機の操り方を理解してきただけに、日本の戦術機の最高峰の機体同士の戦い……それも、パイロットは共に斯衛という日本にいる中でも凄腕揃いの者達だ。
そう考えれば、明らかにブリッジスにとってはメリットしかない戦いと言える。
……まぁ、だからこそこうして見る限り日本嫌いのブリッジスが真面目に見ているんだろうが。
にしても、いいものを見せるって言うから何かと思えば……こういう事だとは思わなかった。
視線の先では青の武御雷が振り下ろした長刀を、黄の武御雷が自分の長刀を振るって弾く。
そうして弾かれた隙を突くかのように、黄の武御雷は相手の一撃を払った状態から切り返すようにして青の武御雷へと斬撃を放つ。
この辺りの動きは、戦術機にはちょっと難しい。
いや、出来ない事もないのだが、この世界の技術だけで作られた戦術機では、ここまでスムーズな動きは難しいだろう。
MSの技術が入っているからこそ可能な動きだった。
元々の武御雷は、戦術機の技術だけで既に試作機すら完成しているという状態だった。
だが、そこに俺達シャドウミラーと関係を持ち
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ