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銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第百八十三話 休息の陰で
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ホフが頷いた。
「ローエングラム伯の弱点は伯爵夫人じゃ。其処から突いて見ようと思うておる。内務省については憲兵隊、情報部の力を借りる事になるが頼むぞ」
「憲兵隊はいつでも動けます」
「情報部もです」
「レンテンベルクを落とすのにどの程度かかるかの?」
「レンテンベルク要塞までざっと六日はかかります。それから攻略戦になりますから……」
妙じゃの、エーレンベルクにしては歯切れが悪い。大体要塞などそれほど落とすのに時間がかかるものとも思えん。イゼルローン要塞のように艦隊が駐留しているとか、トール・ハンマーがあるわけでもあるまい……。
「なんぞ、気になる事でも有るか?」
「はっ、レンテンベルクにはオフレッサーが居ると聞いています」
シュタインホフの返事に沈黙が落ちた。どうやらレンテンベルク要塞は簡単には落とせぬようじゃ、苦労するのヴァレンシュタイン……。
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