暁 〜小説投稿サイト〜
非日常なスクールライフ〜ようこそ魔術部へ〜
第34話『切符』
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そういえば、部長と茜原さんの勝負ってあの後どうなったんですか?」


俺はもう1つ気になっていた事を訊く。
それは部活戦争の結末であり、部長が勝ったということ以外は未だに微塵も知らないのだ。

だが、部長は頭を掻くとスパッと言った。


「俺もあまり覚えちゃいねぇんだ。何つーか…最後に、奴の首を掴んで電流を流したってことだけは覚えてんだけど」

「あ、なるほど…」


部長は申し訳ないといった感じだったが、俺はその解答で充分だった。

確か茜原さんは、ゴム手袋やら白衣やらで全身を装備していた。それは部長の電撃対策であり、効果もバッチリである。
だが、そんなフル装備には弱点が有った。即ち…首元。そこだけはオープンになっていた気がする。
そして部長は本能的にそこを狙った。何も覚えてない以上、確証がないけども。

なるほど、そういう流れだったのか・・・



「そんな話どうでもいいっすよ。それより部長、“体育祭の日の雨”って不思議じゃなかったっすか?」



話題が急にガラッと変わる。
それを行なった張本人、暁君は、部活戦争の話に興味を微塵も示さず、ただただ自分の疑問をぶつけていた。

その不意な疑問に、部長は素早く反応する。


「あぁ、俺もそう思う。確かにあの雨は急に降ったからな」

「ですよね」


部長が頷くと、暁君が頷き返す。
2人で共感したようだ。

・・・話の変化が早くて頭が追いつかないんだが。
えっと…体育祭の雨ってことは、あの大雨のことか。体育祭を中止にさせる程の。

う〜ん…言われてみれば確かにおかしい。
あの日の天気予報を見た訳ではないから断定はできないが、少なくとも午前中は雲一つ無い快晴だったはずだ。
遠い所に巨大な雨雲があった訳でもない。

だったら、あの雨はどこから来たのだろうか。


「なんでも、低気圧が急に発生したとか。それで雨雲が急速に発達して…だとよ」

「でもそれだと、気圧が急に変化したってことっすよね? そんな事態がどうしてあの日に・・・」

「気流やら風やら操れれば、それは可能なんだろうよ・・・って、あれ?」


「「風を操る?」」


部長と暁君が議論する中、最後の問いには俺の声も被っていた。
おい、だったらあの雨って・・・



「つまりあの雨は、三浦が引き起こしたってことなのかしら?」



いつの間にか復活した副部長が、簡潔にまとめた。
全員がその言葉を聞いて、唖然とする。
ゴクリと唾を飲み込む音。それと同時に、俺の方を向く皆の目線。

そして俺自身、口を開けて固まっていた。


「この仮説が正しかったら、三浦って天気を操れることになるぞ」

「それって、『
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