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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第六十一話 暗雲が立ち込めています。
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て逆効果になるときもあるわよ。」
「今がそうだっていうの?」
ティアナもそばに来て、サビーネの背中を撫でながら尋ねた。
「違うわよ、フィオ。確かにサビーネにはつらい衝撃的なことを言ったわ。でもね、サビーネを気遣って誰も言わなければ、説得に動く機会を奪い去ることになる。この子自身が悲惨な最期を遂げるかもしれない・・・・。ある意味それは私が放った言葉よりもずっとずっと残酷なことじゃない?」
「・・・・・・・。」
フィオーナがサビーネを抱きしめるようにして落ち着かせながら、口をきゅっと結んだ。暫くは誰一人口を利かなかった。
「・・・・・ティアナの言う通りだわ。」
ややあって、フィオーナが低い声で言った。
「認めるのはつらいことだけれど、サビーネ、あなたはこれからつらい選択を迫られることになるかもしれない。でも、これだけは言わせてね。あなたは一人じゃないの。教官が、私が、ティアナが、皆が、あなたの側についているわ。そのことを忘れないでいてほしいの。」
フィオーナの言葉は顔色を悪くしているサビーネに届いたかどうか、自信がなかった。気分が悪いと訴えるサビーネに、エステルが「私が付き添って私の部屋で休んでいただきますわ。」と言ったので、フィオーナたちは同意した。

サビーネがエステルに付き添われて出ていった後、居残った転生者組はほうっというと息を吐いた。
「結局のところ。」
ティアナが口火を切った。
「原作の知識があるっていうのも、あまり役に立たないってことね。原作に沿って時間が進むならともかく、現世のこの世界においては原作からかい離し始めているんだから。ローエングラム公・・・・じゃなかった、ラインハルトが主人公じゃない内乱だなんて想像できなかったし。」
「せいぜいのところ、今の時点で原作知識が有効なのは、危険を未然に防止することくらいでしょうか。地球教団を殲滅し、フェザーンを孤立させ、ハイドリッヒ・ラングやシャフト技術大将を処断する・・・・。」
アリシアの言葉は、最後にはとりとめのないような口ぶりで消えていった。無理もない。地球教団はこの世界においても布教活動を続けているが、テロリスト集団だという尻尾をなかなか出さない。アレーナの諜報機関をもってしても、せいぜい武器所有、サイオキシン麻薬所有の報告がちらほら上がってくる程度である。そして、フェザーンについても地球教団とかかわりがあるという事実は一切つかめていない。
「証拠がなければ、何一つできないのよね。」
と、ティアナ。
「そう言う事・・・いえ、少し違う場合もあるわ。証拠がなくとも、疑わしきは罰す。放逐する。カロリーネ皇女殿下の時がそうだったでしょう?」
「というと、フィオ。まさか証拠がない段階で一方的にフェザーンや地球教徒に対して攻撃を仕掛けることも辞さないというの?」
「わ
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