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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第六十一話 暗雲が立ち込めています。
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ではなく他の方を向いていますわ。私怖くって・・・・。ブラウンシュヴァイク公と私のお父様たちがもし戦うことになったらって思うと・・・・どうなるのかわからなくて・・・。」
あまりにギラギラとした生々しい事実の羅列に、
「権力は人を変える、か・・・。」
ティアナが片手を頬に充てて「はあっ」とやるせない吐息を吐いた。だが、すぐに頬から手を外してサビーネを向く。彼女の身じろぎに合わせて、キッとかすかに椅子がきしんだ。
「あなたはそんなものとは無縁の子よ。そして、その姿勢は正しいことだし、あなたを守ってくれるのだから、リッテンハイム侯爵たちに言われてもスタンスを変えては駄目。」
「ティアナ、そういう風に言うけれど、サビーネのお父様お母様お兄様ご家族みんながそういう状態になっているのよ。ご家族とただ一人立場を違えたサビーネの気持ちを汲んでやらないと・・・・。」
「フィオ、そういうのであれば、選択肢はあまり多いとは言えないわよ。・・・・いい?サビーネ。あなたが本当にお父様お母様たちを心配しているのであれば、命を懸けて説得しなさい。ブランデンブルク侯爵家の跡目争いなんかから手を引けっていうの。」
「お父様がそれを承知なさるとは――。」
「承知をしようがしまいが、そう言わなくては駄目よ。はっきり言っておくけれど、このままではブラウンシュヴァイクとあなたのお父様たちとの間で戦争が起こるわ。そうなれば大勢の人が死ぬわよ。あなたのお父様だって無事じゃすまないかもしれない。」
「そんな・・・!!」
サビーネの顔が青ざめた。ブラウンシュヴァイク公とリッテンハイム侯爵家、そしてブランデンブルク侯爵家の跡目争いだけの問題ではない事、多くの人を巻き込んだ凄惨な殺し合いに発展するであろうことにあらためて気がついた顔である。
「サビーネ、あなたはリッテンハイム侯爵家の人間かもしれない。でもね、あなたは同時に帝国軍士官候補生であるわ。まだ正規の身分ではないけれど、あなたも軍属の一人には違いないわ。・・・・ここから先は本当に残酷なこと言うことになるって自覚しているけれど・・・・。」
ティアナは一瞬息を吐いたが、キッと顔を引き締めて、
「あなたは選ばなくちゃならないことになるかもしれないわよ。お父様たちご家族を選ぶか、帝国軍人としてあるべき道を選ぶかをね。」
「お父様を・・・お母様を・・・見捨てることになるっていうの!?そんな・・・!!そんな・・・・!!そん、な・・・・!!」
サビーネが自分の胸を抑えて「ううっ!!」と苦しそうに浅く呼吸を繰り返し始めた。
「ティアナ!!」
ハッハッハッハッハッハッ・・・・と浅い呼吸を繰り返しているサビーネを懸命に介抱しながらフィオーナがたしなめた。
「あなたのいいところは誰に対しても率直に物を言うことだけれど、場面場面ではそれがかえっ
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