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幽雅に舞え!
別れ。そして新たな仲間。
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「・・・こうなったら、さっさと終わらせる!ジュペッタ、影法師!」
 
 ジュペッタがふたたび影分身をし、さらに増えた分身が一斉に巨大化して更なる恐怖を演出する。これでオーロットに一気にダメージを与えようとするがーーオーロットは一心不乱に木の実を食べ続けている。木々についた木の実を収穫しているのだ。
 
「ほほ・・・残念じゃったの、儂のオーロットの特性は『収穫』じゃ。この特性は特に日差しが強いとき、食べた木の実をさらに食べ続けることができる!」
「なんだって!」
「これが儂らの攻撃防御回復完璧な戦術じゃ、どうじゃ?参ったかの?」
「そんなわけないさ、でも・・・どうして俺達の邪魔をするんだ?はっきりいって、この先の野生のポケモンがあんたほど強いとは思えない。なんでそこまでするんだ?」
「・・・」
「おい!」
 
 老人は答えなかった。サファイアが怒りそうになるのを、ルビーが制止する。
 
「無駄だよサファイア君。このご老人の目的は本当はそこじゃないから」
「・・・ルビーにはこのバトルの理由がわかってるのか?」
「確信は持てないけどね。でも・・・付き合ってあげてくれないかな」
 
 ルビーがこういうバトルに積極的になるのはかなり珍しい。ーーなら、彼女の意思を尊重しようと思った。
 
「わかった。そういうことなら全力でいくぜ!」
「助かるよ、ボクもそろそろ本気を出そうかなーーキュウコン、火炎放射!」
「ジュペッタ、虚栄巨影!」
 
 キュウコンの尾に業火が灯っていく。ずっと彼女はエネルギーを溜めていたのだ。それが今、九本の柱となってオーロットに放たれる。さらにジュペッタの巨大化した影の爪の部分が、鋭さを増してオーロットを襲うーー二人の全力攻撃にたいし、老人は唇を歪めた。

「ようやく歯ごたえのある攻撃をしてきよったな。オーロット、ゴーストダイブ!パンプジンはハロウィンじゃ!」 
 
 その攻撃に対しオーロットは、なんと木々の影にとけるようにその姿を消してしまった。炎と爪が木々を焼き、切り裂くがオーロットは出てこない。
 
「いったいどこに・・・」
「そこじゃよ、出てこいオーロット!」
 
 
 オーロットは、キュウコンの影から現れて思いきり体当たりした。キュウコンが吹き飛ばされる。
 
 「キュウコン!大丈夫、それにその姿は・・・」
 
 ルビーが驚く。それは相棒が大きなダメージを受けたというだけではない。キュウコンが口から吸血鬼のような鋭い歯が生えて、どこからつけられたか黒いマントを着けていたからだ。
 
「これはいったい・・・」
「パンプジンの技、『ハロウィン』の効果じゃよ。こいつはこの技を受けた相手に、
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