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活動日誌11 きっと・セイシュンが きこえる! 1
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ろうけどね?
 だけど私は、お姉ちゃん達をそんな風に見ていたから、すんなりと心に入っていたのだった。
 そんな真姫さんの言葉を(さえぎ)って、お姉ちゃんが言葉を重ねる。
 Music Hillの意味を知ったお姉ちゃんは、満面の笑みを浮かべて賞賛(しょうさん)をすると、隣に座る海未さんとことりさんに顔を向けて意見を求める。お姉ちゃんの言葉に2人は笑顔で頷いていた。
 そのことを確認したお姉ちゃんは、再度真姫さんの方を向いて正式に決定をしようとしたのだけど――真姫さんの言葉に止められたのだった。
 真姫さんが話しているとは言え、これは花陽さんと凛さんも一緒に考えたユニット名のはず。まぁ、考えたと言うよりは賛同したのかも知れないけどね。
 そして、この時点でお姉ちゃん達も賛同した。
 同じアイドル研究部員ではあるけれど、ユニット名に関しては私達が口を(はさ)める問題ではない。つまり、私達の賛同は要らないんだよ。
 だから正式に決定で良いと思うじゃん?
 なのに、真姫さん達とお姉ちゃん達。メンバー6人全員の賛同が得られたのに止められた。
 そのことを疑問に思ったお姉ちゃんは、不思議そうに真姫さんを眺めていたのだった。もちろん、海未さんとことりさん。そして、私達も。
 そんなお姉ちゃんの表情を眺め、苦笑いを浮かべた真姫さんは――

「別に、Music Hillってユニット名にする訳ではないわよ? ……Music Hillは正式な意味なだけ(・・)……本当(・・)のユニット名は、Music Hillを略して……」
「「「……えっ!?」」」
「「「…………!?」」」

 そんなことを言いながらノートに正式なユニット名を書き記した。そのユニット名を見たお姉ちゃん達は驚きの声をあげる。
 お姉ちゃん達の驚きの声を聞いて気になった私達も、ノートを覗いてソコに書かれたユニット名を見て、言葉にならない驚きを覚えていた。
 書いた真姫さんと、隣で知っていた花陽さんと凛さんは――いたずらが成功した子供のような(ほこ)らしげな笑顔を浮かべていたのだった。
 そう、お姉ちゃん達と私達が驚いた、お姉ちゃん達の新しいユニット名。
 真姫さんはノートに書き記した文字を――

「……略して μ'LL(ミュール)よ!」

 声高らかに宣言したのだった。

♪♪♪
 
 驚いたままでいるお姉ちゃん達と私達を見ながら、真姫さんが顔を赤らめて言葉を繋げる。

「……ほら? にこちゃん達には μ's は私達だけのものにしたいって言ったじゃない? その気持ちは今でも変わらないんだけど……」
「やっぱりね? 完全に消しちゃうのは私達も悲しいから……」
「だから3人で μ's を忘れない――新しいユニット名を考えてみたニャ?」

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