白熱!エンタメバトルショー
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ちが立ち上がり盛り上がる。繰り広げられる光景自体は一見変わらない。攻撃するレジスチルを、ジュペッタが避けるだけ。だが決定的に違うのは、それには終わりがあるということ。ジュペッタが攻撃を躱しきるか、レジスチルが攻撃を当ててジュペッタを倒すか。勝負はそこに絞られた。
「面白い……面白いよサファイア!いくら終わりがあるとはいえ僕の攻撃を全て躱しきるつもりだなんて!出来るもんならやってみてよ!」
「やってみせるさ、そうだろジュペッタ」
「−−−−」
勿論です、と相棒が答えたのがはっきりわかった。そのあとは、ジュペッタが影を利用し、レジスチルに悪戯のように時折攻撃をする余裕を交えてはステージを幽雅に舞い踊りながら、バトルを進める。結果は――
「……うん、決まったね」
「……ああ」
レジスチルはジュペッタの攻撃を受けても眠るを繰り返し無傷。対するジュペッタは笑い声をあげるものの躱し続けて疲弊しきっている。お互いの体力の差は決定的だ。
「もう僕のレジスチルには『わるあがき』しかできない……君の勝ちだよ」
ジャックがレジスチルをボールに戻す。勝者は――サファイアとジュペッタだ。
「決まりましたー!!長い、長い激闘の果てに勝利を掴んだのは、恨みで相手の技を全て削り切って勝負を続行不能に追い込んだサファイア選手のジュペッタだー!!」
観客がサファイアとジャックを讃え、拍手をする。その二人も、お互いの健闘を讃えて握手をした。後は審査員の結果を待つだけだが。
「……ありがとう。楽しいバトルだったよ、サファイア。この勝負君の勝ちだ。」
「ああ、俺もだ。すごくワクワクした。……いいのか?」
「満足させてもらったしね。それじゃあ約束もあるし一足先に外で待ってるよ!」
そう言ってジャックは観客に一礼した後、ステージから降りる。サファイアもそれに倣ってステージから退出した。そしてサファイアはジャックのいるであろうところに向かう。ルビーも一緒だ。彼にはいろいろと聞きたいことがある。
「やあ、二人とも来たね。待ってたよ」
ジャックは言った通り待っていた。ルビーが開口一番こう言う。
「へえ、ちゃんと待ってたんだね。書置きの一つでも残していなくなってるかもと思ってたけど」
「やれやれ、君には可愛げがないなあ。サファイア君を見習ってよ」
その口ぶりはまるでサファイアのこともルビーのことも昔から知っているかのよう。
「……どうして、俺たちの事そんなに知ってるんだ?」
「へへ、なんでだと思う?」
屈託なく笑うジャックの表情は見た目通りの子供のそれだ。何でと言われても、わかるはずがない。
「詳しいことは言えないけどね
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