久々の二人旅。初めての気持ち。
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
化させる技を繰り出してきましたが、今度は何を見せてくれるのでしょうか?」
「見たことないポケモンだ……ルビーは何か知ってるか?」
「……見たことはないけど、聞いたことはあるかな。どんな天候をも自在に操る変わったポケモンの噂。その特徴は――」
「オオスバメか……砂嵐でもいいけど、ここは魅せにいっちゃおっかな。ポワルン、霰!」
「先手必勝だ、燕返し!」
ポワルンによって、天開きの会場に霰が降り始める。しかしオオスバメが迅速に間合いを詰め、翼がポワルンの体を切り裂こうとして――その翼が、弾かれた。ポワルンの体が天候が変わった瞬間に凍り付いていき、その翼をはじいたのだ。
「――天候によってその姿とタイプを変えること。今は恐らく、氷タイプになってるね」
「そんなポケモンがいるのか……」
サファイアが感心していると、ジャックにスポットライトがあたり、彼が天を指さした。そしてあどけなさの残る声で彼はこう口にした。
「それでは……レディースエーンドジェントルメーン!これから起こる景色を決してお見逃しのないように!」
会場全体の目がジャックに集まる。それを満足げな表情で受け止めて、ジャックは指示を出した。
「ポワルン、粉雪!」
ポワルンの氷の身体から、その身の分身のように小さな氷が宙に吹き、霰によって地面に氷が積もり始める中でのうっすらと舞う様はまさに幻想的な雪景色。
「綺麗だな……」
「ホウエンじゃなかなか見れない景色だね」
美しい景色に観客も、対戦相手ですら見とれる。ジャックはにっこりと笑い。さらなる指示を出した。
「それじゃあいっちゃうよ!ポワルン、ウェザーボールだ!」
ポワルンの体が青く光り輝き、氷の球体が宙に浮かぶ。それは空中で破裂し、天からの雹となって降り注いだ。オオスバメの体を打ち付け、一撃で倒した。さらに降り注いだ雹が地面や壁に当たって砕け、まるでダイヤモンドダストのような大自然を思わせる光景を生み出す。ほとんどの観客は、景色に見とれている間にオオスバメが倒された、そのような感覚を抱くほどだった。実況者すらぽかんとして、倒れたオオスバメを見て自分の仕事を思い出したかのように我に返る。
「な、なんとー!ジャック選手、決勝戦を実質一撃で決めてしまいました!コンテストにおいてはあまり早い決着は望まれませんが、これほどの景色を見せつけられては文句なしの優勝でしょう!」
その声で観客たちも我に返り、歓声をあげる。その声に手を振って応える少年の姿に魅了された女性客もいるようだった。
「それではジャック君、今の気持ちは?」
用意されていた優勝ステージに立ち、マイクを受け取るジャック。
「えっーと、初めてのコン
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ