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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第68話:人の口に戸は立てられない……となれば人その物を封じるしか無い。
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僕は素直に口止め料をもらうタイプなので、本当に嬉しいです。
超怖かったけど昇給出来そうだし、邪魔な男も居なくなった……もう考えるのは止めた方が良いだろう。
そんな事を考えながら陛下に視線を移すと、例の武器をケースに仕舞い持ち帰る準備をしている。
バレルさんは手伝おうとしたのだが「これには関わるな」と陛下に優しく言われ手を出すのを止める。
何時もの優しい口調に戻ってたから良かったけど、
先刻
(
さっき
)
までの怖い口調だったらバレルさん泣いちゃってただろうなぁ……
「……変だな?」
「な、何が変なのですか?」
突然陛下がポツリと呟く。流石に気になるのか、ピピン閣下が陛下の呟きに対して質問をした。
「ウルフは結構長い時間をかけて今回の件を画策していたと思うんだけど、だとしたら底が浅いなと思ったんだよ。まだ続きがあるんじゃ無いのかな? でも読めないんだ……困ったな」
えぇぇ……まだ何かあるの!?
「私には陛下のお考えは勿論の事、宰相閣下の考えですら高次元の事柄。先読みする事は出来ません」
「そうか……そうだよねぇ。ウルフは凄いモンねぇ」
武器や付属品をケースに仕舞い脇に抱えると陛下は何かを考える様に呟き帰って行った。
終わったのかな?
この長かったトラブルが終了したのかなぁ?
レクルトSIDE END
(グランバニア城・プライベートエリア:国王と王妃の寝室)
ビアンカSIDE
リュカの様子が変だ。
ドリスの所に行くと言って出て、帰ってきたと思ったらソファーに座り考え込んでいる。
何が入ってるのか解らないが、鎖でグルグル巻きにした細長い木箱を睨み、普段だったら飲まないブランデーをチビチビ飲みながら考え込んでいる。
もう夜も更け、夫婦の営みを始めたいのだけれども、リュカからはその気配が窺えない。
オジロンが大臣を辞めると言い出したのは知っている。
それに伴い、ウルフ君が大幅に出世した事も理解してる。
だが、リュカの悩みにそれらの事が関係してるかは判らない。
でも、このままじゃ私が困る。
私は妻なのだ。グランバニア国王の妻……そして大好きなリュカの妻なのだ!
妻にとっての大切な時間を、一人悩んで消費されるのは困りまくるのだ!
だから私は行動する……酒にではなく、
私
(
女
)
に逃げてもらうために。
「如何したのリュカぁ? もう夜も遅いし、ベッドに入りましょうよぉ」
私は甘えた声でリュカの首に腕を絡ませ、頬にキスをすると間近で瞳を覗き込む。
はぅ……何時見ても吸い込まれそうな美しい瞳だわ。
「今日は……ゴメン。如何しても、その気分になれないんだ」
マ、マジで!? リュカがエッチを拒否してきた!?
な、何? 何をそんなに悩んでるのよ!?
「ウルフが……
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