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幽雅に舞え!
激昂のエメラルド
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「お前の強いラグラージを倒したこと――それにお前や俺と旅して得た経験値は、ダンバル自身の強い成長にもなったんだ。――今進化せよ!硬く鋭き鉄爪よ、誇り高き英知よ。新たな力となって仲間を支えろ!メタング!」

 ダンバルの体が白い光に包まれ、その姿を変えていく。丸い鉄球のついたアームのような体が、確かな胴を持った二本の鉄腕を持つ体と進化した。

「ダンバルが……進化した?」
「さあ、お前が雑魚って呼んだポケモンの力、味わってもらうぜ!メタング、念力だ!」
「くっ……」

メタングの頭が輝き、ジュプトルの体を触れずに投げ飛ばす。ジュプトルもすぐさま体勢を立て直し、メタングへと挑みかかった。

「リーフブレードだ、ジュプトル!」
「メタング、メタルクロー!」

 低い姿勢から上を切り裂くように振るわれる草薙の剣を、鉄の爪が受け止める。お互いにつばぜり合いの様相を呈するが、もともと体が硬く、また念力も使えるメタングが圧倒的に有利だった。

「俺様が、こんな奴に……雑魚と見下したポケモンに、負ける……?」

 念力がもう一度ジュプトルを吹き飛ばす。ジュプトルはよろめきながらも起き上がったがもう一発耐えられるかというところだろう。打開策は、思いつかない。


「いやだ……いやだ!俺は悪党どもに、シリアの真似なんかしてるやつに負けちゃダメなんだ!俺はシリアとは別の方法でチャンピオンになる!そして――企業家としてじゃねえ、トレーナーとして、ホウエンを守るヒーローとして親父たちの役に立つんだ!

 頼む、力を!もっと力を出してくれ、ジュプトル――!!」


 ふらついていたジュプトルが、その声に答えるかのように体を輝かせる――そう、ダンバルがメタングになったのと同じ光。

「まさか……進化か!」

 光が消え、その体を大きくしたジュプトル、いやジュカインの姿が現れる。とはいえ、体力の消耗は避けられていない。

「……ここで決める!メタング、念力だ!」
「ジュカイン、リーフブレード!!」

 メタングの念力がジュカインを確かに捉え、その体を投げ飛ばそうとする。だがジュカインはそれを堪えて、一歩一歩踏み出してメタングに近づいた。自分に応えようとするポケモンを見て、エメラルドの心が動かされる。


「頑張れ、ジュカイン!もうちょいだ!いっけええええええ!!」


 戦術も何もない、完全にまっすぐなごり押し。それでも声援を受けたジュカインが一気に踏み出し、メタングの鋼の体を特性『葉緑素』で強化されたリーフブレードが引き裂いた――



「……俺の負けだ、エメラルド」

 サファイアが敗北を認め、メタングをボールに戻す。エメラルドはしばし放心していた。ふらふ
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