暁 〜小説投稿サイト〜
僕と私と未来の覚醒。(更新停止中)
第一部
人間の闇
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ラミアが自分の学校に来て早3日。彼女の評判は男女共に最高だった。それもそうだろう。見た目が良いのもあるが、性格はもっと良かったのだ。外見はフランス人形のような整った顔でどこか近寄り難い顔立ちだが、彼女は積極的に話し掛けて行く。そんな性格が女子には受けが良かったのだ。男子は見た目と、性格それに元『聖薔薇女子学園』の生徒だったことも人気の一つにある。これを聞けば男がどんなに単純かよくわかるだろう。そんな彼女も一番よく話し掛けているのがこの僕だ。どうでもいいことから、言ってはいけないことまで色々僕に話し掛けてくる。しかも人が多い時に限ってだ。まるでここに僕がいる事を皆に知らしめているかのようだ。僕としてはあまり嬉しくないが、彼女がどんなに話しかけても皆は僕を無視するのだ。何か僕の周りに見えないバリアが張ってあるみたいだ。今日もまたラミアは僕に話し掛けてくる。「おはよ!隼人。昨日の宿題ちゃんとやってる?私5分で終わらせちゃった!今年の行事って何があったっけ?凄く楽しみなんだ〜」とまあ、こんな感じだ。僕は適当に相づちを打っていたが、ラミアは怒った顔をして僕に近付いて来た。しまった!と思い、咄嗟に逃げようとしたが彼女は僕が立ち上がるよりも早く僕の腕を掴んだ。「ちょっと!!どこ行くのよ!また蓮の所に行くんじゃないでしょうね?隼人ってずっと蓮といるからホモみたいよ。私も隼人の友達なんだから一緒に喋ってよ!」彼女は僕が蓮の所に行くのをいつも嫌そうにする。何故か聞いてみたがその度に話題を変えられる。多分蓮の性格が嫌いなのかな?おっと、一応言っておくが僕は至ってノーマルだ。これだけは間違えるなよ。「悪かったよ。でも蓮の所じゃないよ。次の授業体育だろ?着替えなくちゃいけないからさ」ラミアは思い出したようで、急いで謝ってきたが僕は気にしなくていいと返した。だけど、ラミアはまだしょんぼりしている。今日は彼女の初めての体育だから喜ぶと思っていたのにおかしいなと思いつつ更衣室に行く。最後にチラリとラミアを見たが、彼女は僕と目を合わさず自分の手首を気にしていた。更衣室に入ると先に来ていた男子数名がラミアの事を話していた。「なあ、ラミアちゃんってさ、すげー美人だよな」「ああ。肌もツルツルで色白だし、性格も明るいし、何よりあのスタイル!まさしくボン・キュッ・ボンじゃねぇか!!」「そんなラミアちゃんの体操服姿...涎もんだぜ」その二人はまだ話していたが、僕は聞くのを辞めた。これ以上聞けばイライラしそうだからだ。僕が着替えていると、後ろから蓮の声がした。あの日から僕は蓮と喋っていない。何度か仲直りしようとしたが、恥ずかしさと、プライドから中々出来ずにいた。「よっ!お前さっさと着替えろよ?もう始まんぞ」軽い調子で蓮が僕に話し掛けてくれたお陰で心の中にあった何か重たいものが無くなった。「分かってるよ
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