サイレントにらめっこ
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
手前、両者ともに引くことが許されずに司会者の元へと歩み寄っていく。
「レオン!!」
顔がひきつっている少年の名前を叫ぶと、彼は立ち止まりこちらを振り向いた。
その彼に俺は親指を立ててその手を突き出す。それを受けて少年もまだひきつっている顔のまま、同じようなポーズで返事をしてくれた。
『それでは、《サイレントにらめっこ》の準備に移らせていただきます』
司会者がそう言うと、レオンとリオンさんの前に椅子がそれぞれ一つずつ、その間に仕切るかのような長いテーブルが姿を現した。
「ん?」
「なんだ?」
にらめっこなので互いに見つめ合えるようにさえなっていればいいのでこれで準備完了・・・とはならない。彼らの真後ろに何やらプレハブのようなものが出現する。
『準備が整いました!!プレイヤーの二人はそれぞれ中央の椅子に、サブの皆さんはそれぞれのプレイヤーの後ろにある準備室に移動願います』
「準備室?」
にらめっことは到底関係なさそうな名前に首をかしげる。一体何を準備するのか予測がつかないが、とりあえずはと言われるがままに準備室へと移動していく。
「あ!!中から外の様子が見えるよ」
「ホントだ!!」
外から見たときは壁のないプレハブにしか見えなかったけど、中に入ると不思議なことに、ちゃんとレオンたちの様子を見通すことができる。これも魔法の力か?
「え?フツーにマジックミラー的な奴じゃないの?」
「「「・・・」」」
見たこともない現象に感動して窓?にへばりついていた俺たちに対し、そっけなくソフィアが現実を話してしまう。なんか夢も何もなくなっちゃったな、今回の・・・
『それではルール説明をさせていただきます。プレイヤーの二人には、にらめっこで勝負をしてもらいます』
それは知ってるよ!!と突っ込みたい衝動を飲み込んで続きを聞くために耳を傾ける。
『基本的には何をしていただいてもよろしいですが、プレイヤー同士の接触は禁止です。中央にあるテーブルから一部でも体が越えた時点でそのプレイヤーの負けとなります』
つまり二人が互いに面白い顔をして相手を笑わせるということ。だけど、そう考えるとやはり悲惨な未来しか見えない。この二人のイメージが大きく崩れるのは言うまでもないだろう。
『プレイヤーが笑ったかどうかはテーブルに付属されているマイクより、30db以上の音が入ると、例え笑っていなかったとしても敗北です』
にらめっこっていうよりどれだけ冷静さを保てるかのゲームって感じかな?怒らせて席を立たせてその音で勝敗を決めることも出来るだろうし。
『そして、これはにらめっこですのでプレイヤーにはしっかりと見つめ合っていただきます。敵プレイヤーか
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ