サイレントにらめっこ
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「ヤバイ、カッコいい/////」
「ちょっと見直したよ」
「惚れてもいいかも(笑)」
惚れ惚れと見とれてしまっていた。てかウェンディには俺がいるんだけど、どうリアクションすればよいのだろうか?「浮気かっ!!」って突っ込めばいいのかな?
『それでは!!第四戦のゲーム選択に移ります』
すでに両チームともプレイヤーになる二人が一歩前に出て魔水晶ビジョンを見つめている。女の子三人はいまだにレオンに惚れ惚れしていたけど、俺は彼とともに勝敗の大きな鍵を握るゲームが何になるのかを凝視する。
「できることならレオンに有利なゲームに・・・」
両手を握り合わせて神頼み。あまり頭を使わずに、体をメインとして使うゲームならば、彼の右に出るものなどいやしない。逆に、予選のような絵を見て答えるようなものだと、レオンは芸術性があるのか微妙だから敗北は必須。ゲームの内容だけでほとんど勝敗が決してしまう。
ピピピピピ
高速で候補の競技が切り替わり切り替わりビジョンに表示されていく。ようやく正気を取り戻した少女たちもそれを真剣な眼差しで見つめている。
やがて、速度が遅くなっていき、そろそろ競技が決定する時が来る。怖くなってきて思わず目を閉じるウェンディとシェリア。俺とレオン、そしてソフィアは口を真一文字に閉じてただじっとその時を待つ。
ピッ
音を立てて動かなくなる魔水晶ビジョン。最後のゲームになるかもしれないとあって、見ている人たちすべてがそれをただ静かに覗き込んでいた。
《サイレントにらめっこ》
「「「「「!?」」」」」
だが、予想外な競技名を前にした瞬間、張り詰めていた緊張感が一瞬のうちに砕け散った。
『第四戦のゲームは《サイレントにらめっこ》に決定致しました!!』
「「・・・」」
先程までと変わらぬ元気な声で競技名を高らかに宣言する司会者に対し、表情一つ変えずにただ立ち尽くす二人のバスティアの姿は、まさしく唖然としているという言葉が似合っていた。
チラッ
さりげなくこちらの様子を伺おうと軽く視線を向けるレオン。これに俺とウェンディは何も言うことができない。だってこの二人のにらめっこなんて、シュールすぎて笑うに笑えないもん。
「例えゲームが造形魔法勝負だとしても、必ず勝ってやる」
「レオン・・・!!」
哀れみの視線を送ることしかできない俺たちに対し、ソフィアとシェリアは茶化すように先程の彼の言葉を物真似していた。いや、真似してたのはソフィアだけで、シェリアは彼女のキリッとした顔に見とれている役をしていた。
『両チームプレイヤーは前にお願いします!!』
悲惨な戦いが繰り広げられそうな気もするが、あそこまで堂々と勝負を宣言してしまった
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