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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
365部分:第五十話 雪原の中でその二
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第五十話 雪原の中でその二

「我々は旅行に来たのではない」
「ええ、わかってますよ」
「それはね」
 わかっていてもなのだった。
「けれど。何ていいますかね」
「食事まで同じものばかりっていうのは」
「しかも三度毎日」
 全部同じなのだった。
「飲むのはお茶かウォッカばかりですし」
「これも全然変わらないですからね」
「けれどザワークラフトって」
「ああ、これな」
 その中でザワークラフトの話もするのだった。
「これ持って来ましたけれど」
「中々美味いですよね」
「カミュ様これ絶対持って行くって言ってましたけれど」
 これを持って行くように言ったのは他ならぬカミュであったのだ。
「何でですか?」
「何でザワークラフトを」
「壊血病だ」
 ここでカミュが出したのはこの病気の名前であった。
「壊血病を防ぐ為だ」
「壊血病っていうとあの」
「歯茎とかが腫れて足もむくんでくるっていう」
「それを防ぐ為だ」
 だからだというのである。
「だからザワークラフトを持って来させたのだ」
「だからですか」
「それでこれを」
「ザワークラフトにはビタミンが豊富にある」
 カミュはこのことも知っていたのであった。
「そして酢に漬けてあるからそれが破壊されることもない」
「ああ、そうですね」
「キャベツの酢漬けですしね、これ」
 このことに青銅の者達も気付いたのだった。
「だからですか。それで持って来た」
「そういうわけですか」
「味の関係もあるが」
 それもあるというのである。
「パンや燻製ばかりだとだ」
「ええ、飽きますね」
「確かに」
 皆このことにはすぐに頷くことができた。
「やっぱり野菜っ気がないと」
「困りますね。それに酸っぱいのも」
「それも考えて持って来た」
 そこまで考えているカミュだった。
「ザワークラフトもな」
「成程、それ考えると凄いですね」
「この組み合わせは」
 皆雪の上で立ち止まったうえでそのうえでそれぞれ食べている。その中でザワークラフトも食べながら話をするのであった。その中で話がふと変わった。
「それで犬達ですけれど」
「ずっとこのままですか」
「このままとは?」
「ですから。ずっと全部に橇曳かせるんですか?」
「どうするんですか?その辺りは」
「そのつもりだ」
 すぐにこう答えるカミュだった。
「それがどうかしたのか」
「数は減らさないんですか」
「そっちは」
「何故減らす必要がある」
 そう言われても全く言葉を変えることのないカミュだった。
「犬の数を。何故だ」
「ですから。食うものも食って荷物も減っていますし」
「その分犬が必要ならなくなっていませんか?」
「いや、全くそうは思わない」
 しかしカミュ
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