暁 〜小説投稿サイト〜
幽雅に舞え!
カイナシティ上陸!対策と読み合い
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るものの傷を負っているようには見えない――はやれやれとため息をついた。

「何やってんだよ……しょうがねえ、引き上げるぞ。ここで無理して集めたメガストーン取られちゃ俺たちまで『オシオキ』されちまうからな。フライゴン!」

 ルファは手持ちのフライゴンを出し、ポセイが慌ててその背に乗る。

「じゃあ、今日のところは見逃してやるよ。……ったく、我ながら安い台詞だぜ」

 ルファが軽く手を振ってその場から離脱しようとする。だがそれを、エメラルドは見逃そうとしなかった。怒り心頭で、ラグラージのメガストーンを光らせる。

「ルファ……てめえだけは逃がさねえ!ラグラージ、メガシンカの力で大海を巻き上げ大地を抉れ!ビッグウェーブを巻き起こせ!!」

 メガシンカし、よりその体を大きく、たくましくしたラグラージが指示されるままに大波を起こす。いや、それはもはや津波といって差し支えなかった。そう、サファイアとルビーをも巻き込むほどに。

「なっ……ばっかやろ。逃げるぞフライゴン!」
「この砂浜ごと消す気か、エメラルド!?」
「うるせえ……うるせえうるせえうるせえ!うぜーんだよ、てめえら!」

 もはや我を見失うほど怒っているらしく、話は通じなさそうだ。サファイアが慌ててヤミラミを出し、メガシンカさせる。口上など述べている余裕があるはずもない。

「ヤミラミ、俺たちを守ってくれ!」

メガシンカしたヤミラミが、緑色のオーラでサファイア、ルビーを包む。そしてその防御ごと、津波が彼らを飲み込んだ――。
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