暁 〜小説投稿サイト〜
幽雅に舞え!
カイナシティ上陸!対策と読み合い
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けない速度に対し、ルビーはシザリガーを見据える。

「だったらまずシザリガーから倒す……クチート、じゃれつく」
「そうはいかないわ、鉄壁!」
 
 じゃれつくとは名ばかりの特性『ちからもち』による暴力を硬くなった殻で受け止める。火傷も相まってダメージは小さくないが、倒れるまではいかない。

「今よサメハダ―、噛み砕く!」
「こっちも噛み砕く!」
「シャドークローで援護だ、ジュペッタ!」
 
 メガシンカしたサメハダ―の牙とクチートの二つの角、そしてジュペッタの闇の爪がぶつかり合う。二対一、いや三対一の状況でなお――サメハダ―は二体を噛み砕くことは出来なかったが勢いで押し勝った。二体の身体が砂浜を転がり、立ちあがる。

「こいつ……なんて力だ」
「おほっ、驚いたかしら?降参するなら今の内よ?」
「いいや、そうはいかない。ジュペッタ、ナイトヘッド!」
「影分身なしのナイトヘッドなんて恐れるに足らないわ。サメハダ―、もう一度噛み砕くよ!」

 巨大化したジュペッタの影にサメハダ―がその顎で突っ込んでくる。だがポセイはサファイアとジュペッタのあの技を知らない。

「いくぞジュペッタ――虚栄巨影!!」

 洞窟で身に着けた新たな『必殺技』。巨大化した爪がサメハダ―を切り裂こうとするが、そのサメハダ―の速度はジュペッタを上回り、その影を噛み砕いた。ジュペッタの巨大な影が、倒れる。サメハダ―すら飲み込んで。

「おほっ、やっぱり小手先だけの技じゃダメね!あんたのエースは倒したわ」
「……それはどうかな?」
「?」

 自分の『必殺技』を破られ、相棒を倒されてなお、サファイアの笑みは消えない。なぜなら今は――強い絆で結ばれた仲間が、もう一人いるから。
 ジュペッタの影に隠れたのはサメハダ―だけではない。ルビーとクチートの姿をも隠し、ポセイの目から二人の動きを見失わせる――。

「クチート、じゃれつく!」
「グギャアアアアアアアア!!」

 サメハダーは極めて高い攻撃力を持つが、守備力は低い……下手に海から出たこともあだとなり、クチートのじゃれつく一発で砂浜の上に倒れた。

「そ、そんなっ!!シザリガー……シェルブレード!」
「無駄だよ、噛み砕く!」

 ポセイが反撃するが、攻撃力の半減したシザリガーと攻撃力が倍加したクチートでは勝負にならない。巨大な二角が、今度こそシザリガーの殻を砕いて瀕死にする。――サファイアとルビーの勝利だ。

「ル、ルファく〜ん?お願い、助けてぇ!」

 自分のポケモンを倒されたポセイが仲間のルファに懇願する。エメラルドと、バトル中に進化したであろうラグラージと戦っている――彼と彼のグラエナには泥こそついてい
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