暁 〜小説投稿サイト〜
幽雅に舞え!
カイナシティ上陸!対策と読み合い
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殴る。散らばったボールの内二つをグラエナが口でキャッチし、出てくる前に封じた。エメラルドも殴られながらも一個は自分でキャッチしてヌマクローを出す。

「てめえ……ヒーローの口上中に攻撃してくるなんざ悪役の風上にもおけねえ!いいぜ、てめえらごとき、ヌマクロー一体で倒してやらあ!」
「はっ、口だけじゃないことを期待するぜ……いくぞグラエナ!」
「バウッ!」

 エメラルドとルファのポケモンがぶつかり合う。その間。サファイアはポセイと名乗った男とにらみ合っていた。

「お前たちはなんであの博士に協力しているんだ!みんなからメガストーンを奪って、そんなことして何も思わないのか?」

 サファイアはエメラルドとは少し違う。あの博士とは話しても無駄だと分かったが、目の前の人はもしかしたら話せばわかってくれるかもしれない。そんな思いを胸に対話を試みる。

「ん〜可愛いわぁ。正義感に燃える熱い坊やの主張……お兄さんの胸にも響くけど。生憎もっとあの子には敵わないのようねえ。ま、お兄さんがあの博士に協力してるのはぁ、可愛い子に頼まれたからだっていうことでよろしく。ちなみにルファ君は……ていうか、家のメンバーはそれぞれ違う理由で協力し合ってるから、その手の説得は無駄だと思うわよん」
「そんな理由で……どうしても、メガストーンを奪う気なんだな」
「そうそう、だからさっさと始めましょ?ワタシはルファ君ほどせっかちじゃないけど、可愛い坊やに焦らされるのも辛いわあ。カモ〜ン、シザリガー!サメハダー!」

 ポセイはモンスターボールを持っていない。どこからポケモンを出すのかと思えば――それは、海の方からやってきた。頭に傷のついた星をつけた、巨大なハサミを持つポケモンと、十字の痣を持つ鮫のようなポケモンがアクアジェットでサファイアとルビーに突っ込んでくる。

「ダンバル、突進!」

 すかさずダンバルを繰り出してシザリガーに突撃させる。ぶつかり合った両者はいったん止まったが――すぐにダンバルがふっとばされ、そのまま突っ込んできた。

「キュウコン、火炎放射!」

 ルビーがキュウコンを繰り出し、その9つの尾から業火を噴出させる。さすがにこれを突破するのは難しいと判断したのだろう、シザリガーが止まり、サメハダ―はUターンで海に戻る。そしてポセイが指示を出した。

「シザリガー、バブル光線よっ!」

 シザリガーの二つのハサミが開きそこから無数の泡が噴き出る。それは業火とぶつかり合い、はじける泡が炎の勢いを殺した。

「ダンバルが一発で戦闘不能に……」
「ただものじゃなさそうだね。恐らくここに人気がないのも、彼のシザリガーとサメハダ―が海を荒らしまわったせいだろう」

 ご明察、とポセイが口笛
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