初動編
MTM:初動編 第5話「我団(チーム)」Bパート
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す」
「いや、けど」
「僕は仲間として信頼も低し何にも役に立ちそうには無かったんです。だから、せめて。せめて、これ位のことはしたいと思ったんです」
と早間は寂しい顔をして答える。それを見た天桐は
「痛」
いきなり早間の頭を軽く叩いた。そして、
「何言ったんだ。お前は、頼もしい信頼出来る仲間だろ。それに」
「?」
「俺が出来なかったことを、やってくれたじゃないか。ありがとな早間」
と天桐は照れくさく言った。
それに対して早間は、
「は、はい」
と嬉しそうに少し泣いた。
それから天桐は、凄くスッキリした顔をしていた。
すると加埜が、
「じゃあ、メンバーが揃ったことだしな」
と言ったのに対して、
「あぁ、明日行くぞ。皆で」
天桐はそう言った。
そして、約束の5月22日。
天桐、加埜、矢元、城ノ崎、早間の5人、メンバー全員でアルベルトの所に行くことになった。
いつものバイクでは、二人でしか行けないのもあって、町から出る電車で一番近い駅まで行くことにした。そこからはアルベルトの所までは歩いて1時間以上はかかる距離なのは分かっていたのでから前もって加埜が電話して柴田さんの部下である牧山さんにワンボックスカーで迎えに来て貰った。そこから40分程で目的地に到着するとアルベルトの家の裏側へと牧山さんに案内された。
(そういえば家の裏は見たことねーな)
と天桐が思うと大きなガレージが見えてきた。
「でけーな」
2階だて位ありそうなガレージの中は両開きの鉄の扉が少し空いていて、その隙間から、中の機械音や光がチカチカと出ていた。おそらく、この中で天桐達の戦車を作っているのだろう。
それをじっと見ていると、扉から誰かが顔を出しこっちを見た。
「よう、お前ら。待ってたぜ」
アルベルトがそう言って、ガレージの中から出てきた。
アルベルトは少し黒く汚れた白衣に妙なゴーグルを付けていた。
そして、5人の所に来ると両手を腰にやって顔を突き出して、5人の顔を左右往復して見た。
「よし、ちゃんと揃えてきたか乗員だけは」
「あぁ、なんとかな」
天桐はそう答えた。
「これで必要な戦車乗員メンバーは揃った。まぁ、他に必要な人員は後でなんとかするか」
と言い、アルベルトは少しだけ屈伸をした。
「さぁて。じゃあ、次のステップだ」
「次のステップ?」
その言葉に天桐が疑問に思い
「なんだ、次のステップって」
と天桐が聞くとアルベルトが
「決まってるだろ。練習だよ。れーんーしゅーう」
少し呆れた様な顔をして言う。
「戦車に乗ったことない奴らが、いきなり本番で戦えるかよ」
アルベルトの言うことは一理あるが、実際問題は
「けど、練習なんて」
「戦車が、まだねーし」
「教えてくれる人は誰が?」
「俺は、
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