暁 〜小説投稿サイト〜
メン・タンク・マッチ:MTM
初動編
MTM:初動編 第5話「我団(チーム)」Bパート
[8/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

と早間はそう言った。その顔は真剣で嘘でも冗談でもないのが分かった。
そのことを知った天桐は段々、怒りの顔へと変え
「な、なんで話したんだ!」
と早間を怒鳴った。
「言ったろ。二人には話すなって」
と天桐は早間に近寄って行った。
「はい、聞きましたし覚えています」
と早間は答えた。それに余計怒りが増した天桐は
「お、お前、何考えてんだ!?」
と右手で胸倉を掴んだ。
「うっ」
「お、おい士良」
と矢元が慌てたが城ノ崎が止めた。それに加埜も動かない。
「なんで勝手に喋ったんだ。理由を言え!」
と言って手を話した。早間は苦しかったのもあり、地面に膝を付いた。
「勝手に話したことは謝ります。ですが、自分はやりたくて先輩の為だと思ってやったんです」
そう言って立ち上げリ天桐の顔を見て
「後悔ありません」
と言った。
「な、何が俺の為だ。」
と天桐はそう言うが早間はそのまま続けて
「先輩は、本当はあの二人と一緒に出たかったんでしょ」
「!?」
「先輩はあの二人とは心から信頼出来る、大事な親友なんでしょ」
「ン・・・」
「けど、二人のことが大事だから先輩は話したくても話せなかったんでしょ」
「・・・」
「だから、自分があの二人と話せる機会を作ろうと思ったんです」
と本心を話した。
「っ、勝手に・・・するんじゃねーよ。そういうことは」
と天桐は早間から目を離して言った。
そのまま、矢元と城ノ崎に顔を向けて
「二人共、黙っていたことは悪かった。けど、決して二人を仲間外れにしたくてしたんじゃないんだ」
それを二人は黙って聞いている。
「二人とも大事な用事があったし、これから忙しくもなるだろう?だから、敢えて教えなかったんだ」
と天桐が答え、
「けどバレちまったっしな。・・・なぁ、二人は自分たちのことに専念してくれ。俺のことは大丈夫だからさぁ。もう、このことは忘れ」
と言った時だ。
「それは、僕らを巻き添えにしたくないから?」
と城ノ崎は問いた。
「そうなの?」
と再び聞いた城ノ崎に
「・・・あぁ、そうだ」
と正直に答えるしかなかった。
「誰がそんなこと頼んだの?」
「え?」
「誰が頼んだの?」
「そ、それは、別に頼んだとか頼んでいないとか。そういうことじゃなくて」
と天桐が説明しようとすると、城ノ崎が
「ねぇ、士良。僕と出会った時の事、覚えてる?」
と昔のことを聞いてきた。
「あぁ、覚えてるよ。忘れるかよ」
それに天桐は素直に答えた。
「あの時、士良が居なかったら僕も居なかった」
城ノ崎は懐かしい思い出を語るような顔をして話していく。
「だから、今度は僕が助けたいと、ずっとそれを考えてた。どうしても恩返しがしたかった」
と城ノ崎はいつもと違うどこか寂しい顔をしてそ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ