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メン・タンク・マッチ:MTM
初動編
MTM:初動編 第5話「我団(チーム)」Bパート
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間、炭酸の気が抜けてプシューと音がなった。
ゴクゴクゴク
「はぁー」
「あぁぁ、やっぱうめーなコーラは」
「はい」
と答えるが、その後の二人の空気は静かな状況が続くだけだった。唯一音がするのは、外の車や人の声か一階にいるお客さんの声と加埜の両親が接客や厨房で作業をしている音ぐらいだった。
この二人は、まだ出会ってそう日が経っていないのもあり、何を話せばいいかお互いよく分からないのだ。これは天桐も例外ではないが、加埜と早間は互いをほとんど知らない上に年が2つも離れているのもあって少し気まずいのである。
「全くおせーな、あいつ」
と携帯をいじりだした加埜に早間は
「あのー」
「なんだ?」
と聞いてきたので加埜が携帯をいじりながら答える
「一つ聞いてもいいですか?天桐先輩のことで」
「あぁ、俺に答えられることならな」
「はい。その天桐先輩の友人である矢元さんと城ノ崎さんのことなとなんですが」
「おう、あの二人がどうした?」
「あの二人は、天桐先輩の友人なのは分かったんですが、それ以上に何か別の特別な関係性がある気がして」
「特別な関係性?」
「はい」
と言ってまたコーラを口につけた。
「言っとくがあいつら三人ともノーマルだから。俺もだけど」
と突然、加埜がそのようなことを言ったせいで
「プーーー。ゲホゲホゲホ」
と早間がコーラをひっかけてしまった。
「おいおい、何やってんだよ。汚ねーな」
と加埜が慌てて、テーブルの上に撒かれたコーラを布巾で拭き取っていった。
「ゲホゲホ、か、加埜さんのせいでしょ」
「え?」
「僕は、そんな意味で言ったんじゃありません」
「あー分かってるって。冗談だ冗談」
と笑っていう加埜だが、早間は少し怒って
「こっちは真剣に聞いてるのに、巫山戯ないで下さいよ」
「悪かった悪かったって」
と謝ってコーラを拭き取った布巾を側の洗面に投げた。
そして、席に座ってから
「確かに、あいつらはただの友人ではないさ」
話を続けた。
「あの二人が士良と出会って仲良くなったのは、あいつが高校に入ってから、ちょうど俺と出会った後のことだ」
「加埜さんも高校になってから天桐先輩と出会ったんですか」
「あぁ、あいつは元々県外の出身だからな。高校になってからこの町に来たんだ」
「そうだったんですか。自分は天桐先輩のことどころか皆さんのこともよく知らないもので」
「まぁ、それは仕方ねーよ。出会って1ヶ月にもならねーし」
「はい、そうですね」
と早間は少し元気をなくしたかのようになった。それを見た加埜は、
「士良はなぁ。矢元と城ノ崎にとって、ある意味恩人なんだよ」
と語り始めた。
「お、恩人?」
「あぁ、二人が出会った時、天桐は二人のピンチを救ったことがあってだな。それ以来、3人で
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