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活動日誌8 ゆめのとびら! 2
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果さん達は加入しなかったのかも知れない。そうなれば、今の私達は存在しなかったんだと思う。
 別にお姉ちゃん達では成功しないって話じゃなくて、やっぱり私にとっての憧れて追いかけたいと思っているスクールアイドル μ's は――
 9人だけのものだと思うし、別の形ではないんだと思う。
 きっと今の私達があるのは、穂乃果さん達がいたから。
 お姉ちゃんの言葉に諦めずに頑張ってきたから――お姉ちゃんを始めとする私達が救われたんだと感じているのだった。

 そんな感じで、少し前のめり気味だった頃もあったけど――穂乃果さん達と一緒にスクールアイドルをやり始めて、凄く肩の力が抜けたんだって。
 だけどそれで学院への愛が(おとろ)える訳じゃない。
 周りのみんなと一緒に全員で学院を良くしていこうとしていた――もっと良い方向へ動き出している感じだったみたい。
 でもそれは卒業と言う形で終わってしまった。
 穂乃果さん達との絆、音ノ木坂学院との絆――そして、学院への愛。
 すべてがお姉ちゃんから遠ざかりそうになっていた。
 ――まぁ、ローカルアイドル活動によって穂乃果さん達との絆は繋がってはいたんだけどね。
 それでも学院への絆は『卒業生』と言う形でしか残っていないから。
 だからこそ、理事長先生はお姉ちゃんへのアルバイトを申し出たんだと思う。学院への愛を繋ぎ止めていける手段として。
 当然、お姉ちゃんは二つ返事で了承したのだった。

 ちなみに私達の歓迎会を開いてくれた日。
 お姉ちゃん達が理事長先生の所と職員室に挨拶をしに行ったのは――卒業生としてだけではなく、アルバイトをするのに挨拶をしに行ったのだと言う。
 まぁ、希さんとにこ先輩は卒業生としてだし――今日、希さんが来ているのは単なる付き合いなんだって。
 希さんは学院時代から引き続き、神社で巫女さんのアルバイトをしているらしいから――私達で練習しに行けば会えるかも知れないんだって。
 私はコーヒーを飲みながら、お姉ちゃんの真剣な表情で叩くキーボードの音と、出来上がった書類を真剣な表情でチェックする希さんを眺めながら――
 去年の生徒会室はこんな風景だったのかな? なんて思っていたのだった。

♪♪♪

「……うん、問題ないんやない?」
「本当? まぁ、あとは穂乃果達がチェックするだろうから……終わりで良いわね?」

 希さんが一通りチェックを終えて、問題がないことをお姉ちゃんに伝えると――背伸びをしながら解放された表情を浮かべてお姉ちゃんは答えると、ノートPCを閉じた。

「それじゃあ、コーヒーのおかわり入れてくるなぁ?」
「あっ、亜里沙がやります!」
「良いって、良いって……ウチに任しとき?」
「はい……」

 お姉ちゃんはホッと一息をついて、
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