Track 2 受け取るキモチ 繋げるミライ
活動日誌8 ゆめのとびら! 1
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自然に振舞われたから、私も普通にお礼を述べて受け取っていた。
こう言うのを――
「何……カードのお告げやから気にしないで?」
と言うのだそうだ、ハラショー!
目を見開いて驚いている私を見た希さんは、バツの悪そうな苦笑いを浮かべると――
「いや……いつもの癖で言うたけど、正確には……勝手知ったる何とやら? と言うヤツやから」
そんな風に訂正するのだった。
要は、私達の家のキッチンの配置を知っている。だから普通に応対できたから、特に気にしないで良いと言うことらしいんだけど?
確かにお姉ちゃんと希さんは親友だ。だけど実は家に招き入れたことは少ないはず。
そもそもお姉ちゃんの性格的に、希さんを招いておいて希さんにやらせるとは思えない。今日はお姉ちゃんが忙しいから、手の空いている希さんが率先してコーヒーを入れてくれたんだろう。
だからキッチンの配置を知っているとは思えない。
そして、お姉ちゃんの好みは知っていたとしても――私のコーヒーに入れた砂糖とミルクが、自分で入れたり、お姉ちゃんやお母さんが入れてくれるコーヒーの味。
そう、いつもの味がしていたんだよ。
そもそも、私は受け取ったことに対してお礼を述べただけだ。それなのに希さんは普通にそう返してきていた。
希さんは言い直したけど、やっぱりカードのお告げだったんだろうなって思っていた。
まぁ、お客様に振舞ってもらっていることには変わりないんだけどね?
そんなことを考えながら、コーヒーを飲みながらお姉ちゃんを眺めている希さんを見ていたのだった。
♪♪♪
「ところで、お姉ちゃんは何やっているの?」
「ん? ……あぁ、学院に頼まれたアンケート用紙を作成しているのよ?」
コーヒーを飲みながら、私はお姉ちゃんに何をしているのか訊ねる。
お姉ちゃんはPC画面を見て作業をしたまま、私に答えてくれた。
そう、これはお姉ちゃんが始めたアルバイトなの。
ラブライブ! で頂点に輝いて、卒業後もスクールアイドルとして活動していたお姉ちゃん。そんな中、お姉ちゃんの元へ学院側から連絡が入った。
それが、理事長先生の提案による学院の臨時アルバイトをしてくれないか? と言う話だったのだ。
今年度は新入生が去年よりも増加した。
それはお姉ちゃん達の功績だし、学院としても嬉しい限りなんだけど、その反面――運営面では嬉しい悲鳴が上がっていたのだった。
去年のお姉ちゃん達の頃の生徒会は、お姉ちゃんと希さんを含めて5人在籍していた。
しかし今の生徒会は
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