暁 〜小説投稿サイト〜
ラブライブ! コネクション!!
Track 2 受け取るキモチ 繋げるミライ
活動日誌7 ぼくらのライブ・きみとのライフ! 1
[4/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
 私は鳥肌が立った。
 お姉ちゃん達の本番は何度も見ている。でも今は練習だ。
 だけど花陽さん達の表情からは、本番さながらの気迫(きはく)を感じていた。
 これがトップアイドルの練習――そんな風に感じてしまうほどの気迫だったのだ。
 
 以前、海未さんに聞いたことがある。
 海未さんは今でもアイドル研究部と弓道部を掛け持ちしている。更に今は生徒会までも掛け持ちしているのだ。
 だから――
「大丈夫なんですか?」
 って。
 そうしたら海未さんが――
「練習こそ本番のように。本番こそ練習のように。これを心がけていれば、(おの)ずと上手くいくものですよ?」
 そんなことを教えてくれた。

 練習こそ本番のように――。
 本番さながらの緊張感と取り組み方で接すれば、少ない時間でも濃い練習が出来る。
 本番こそ練習のように――。
 練習で取り組んだことを練習だと思うことにより、緊張せずに取り組めば、良い結果に繋がる。
 つまり短時間でも効率(こうりつ)が良いのだと言う。
 きっと、そんな風に全員が心がけているんだろう。
 もちろん心がけ(・・・)だけの話じゃないとは思う。
 自分達の目指すべき場所(・・・・・・・)がそうさせているんだろう。
 花陽さん達の気迫を肌で感じて、そう考えていたのだった。

 花陽さん達が真剣な表情をするや(いな)や、PCのスピーカーからイントロが流れ出していた。流れてきたのは真姫さんのピアノ演奏。
 そこからは、まさに――
 トップアイドルのライブを見ているファンのように、羨望(せんぼう)の眼差しで3人のダンスを見ていたのだった。
 タイトルで思ってはいたことだけど、流れている曲に聞き覚えはなかった。
 そして、踊っている花陽さん達のフォーメーションは明らかに3人用(2年生)のフォーメーションに感じられていた。
 もしも、お姉ちゃん達と一緒に6人で踊るのなら、3人分(3年生)の空間が生じるはずだから。
 だから、この曲は花陽さん達2年生用の曲なんだと思っていた。
 もちろん、花陽さん達だけで活動する訳じゃないんだろうけど――先を見据(みす)えて、こう言う練習も始めたんじゃないかな? 
 それも去年(卒業)を経験した結果なのかも知れない。
 とは言え、そんな経験のない私達は純粋に、彼女達の踊りに見惚れているだけだった。

 花陽さん達が1曲踊りきると、私達は思わず拍手を送っていた。そんな拍手を聞いて苦笑いを浮かべる花陽さん達。
 まぁ、ダンス練習に拍手を送られたら苦笑いにもなりますよね? 同じアイドル研究部の部員なのに。
 それでも、花陽さん達は私達に笑顔で手を振ってくれたのだった。

「……それで、サビ頭のフォーメーションなんだけど……
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ