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転生とらぶる
マブラヴ
1482話
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笑いの感情に襲われる。

「くっ、はははは……まさか自分達が強姦しようとした相手に庇われるとはな。みっともないにも程がある。なぁ、どんな気分だ? こんなゴミ共の上官として今の気分は」
「……」

 無言が返されるが……さて、どうしたものか。
 イーニァに言葉を挟まれたせいか、ラトロワやその部下を排除するという気持ちが一気に消えていった。
 まぁ、考えてみればイーニァやクリスカもソ連の人間なんだから、ソ連が何らかの制裁を受けるような羽目になれば、それは困るよな。
 かと言って、こいつらをそのままにするって訳にもいかないし……
 ああ、こんな場所で使う物ではないだろうけど、こんな時にピッタリな物があったな。
 その事に思い至ると、空間倉庫の中からとあるマジックアイテムを思い出す。
 それは、本来そう簡単に使うべき代物ではないのだが、今この場に限ってはこれが最善だろうという判断だ。

「さて、このままお前達のようなゴミと話していても不快感しかないし、手っ取り早くいくか。この世界でも随分と広まってはいるが、シャドウミラーには魔法という技術が存在する。……こんな風にな」

 魔法という言葉にラトロワとナスターシャ以外の者が疑わしげな表情をしたのを見て、指を白炎にして炎獣を作り出す。
 SD化した熊の炎獣だけに、当然のようにイーニァがそれを見て目を輝かせる。
 そのまま炎獣にイーニァの側で適当に遊んでいろと命じると、驚愕の表情を浮かべているラトロワ達へと、改めて視線を向ける。
 まぁ、今のは正確には混沌精霊である俺の力であって、純粋な意味の魔法ではないんだが……まぁ、ファンタジーという意味では変わらないしな。

「魔法があるのは分かったな?」
「……はい」

 ラトロワが頷くのを確認し、次に先程俺が思い出したアイテム……鵬法璽を空間倉庫から取り出す。
 魔法というものを知らず、魔力すら感じた事のないラトロワだったが、それでも鵬法璽から感じられる何かは感じ取る事が出来たのだろう。
 思わずといった様子で数歩後退っているのが確認出来た。

「これは鵬法璽というマジックアイテムで……そうだな、簡単に言えば約束を絶対に守らせるという能力を持つ。これから、このマジックアイテムを使ってお前に出す条件を認めるのなら、お前の名前を以て契約に応じろ。そうすれば今回の件はここだけの話としておいてやる。嫌なら別に契約をしなくても構わない。ただし、その場合はソ連の上層部に今回の話を持っていく事になる」
「……分かりました」

 ラトロワが頷いたのを確認し、俺は鵬法璽に魔力を込めて口を開く。

「フィカーツィア・ラトロワは、今日この時からこの場にいるラトロワの部下が他人に対し意図的に危害を加える事を禁止とする。また、この場にいるラト
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