Track 2 受け取るキモチ 繋げるミライ
活動日誌6.5 これからのさむでぃ! (涼風プロローグ)
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しさが込み上げてきて、恥ずかしくなって机に突っ伏してしまったくらいだった。
そして、次の日の最初のHR。
自己紹介の時に彼女達の苗字が『高坂・絢瀬』であることを知り、私の思っていたことが確信に変わる。
まさか高坂さん達の妹と同じクラスになれるなんて!?
そして直接聞いた訳ではないけれど、2人でスクールアイドルについて話しているのが耳に入った時――
やっぱり彼女達もスクールアイドルを目指しているんだと思って嬉しくなっていた。
彼女達もお姉さん達みたいなスクールアイドルを目指していたんだ――
そんなことを思ったのも束の間。逆に自分よりも確率の高い話だと感じて苦笑いを浮かべるのだった。
だけど、彼女達は自己紹介の時に高坂さん達の妹であることを言わなかった。
彼女達が苗字を言った瞬間に、クラス中から感嘆に似た呟きが漏れ広がっていた。
当然、彼女達の耳にも入っているだろう。だけど――
そのことには一切触れずに席に座るのだった。
そして、休み時間毎に姿を消していた。
最初の休み時間の時に、私はクラスの皆に彼女達が高坂さん達の妹であることを教えた。でも、それと同時に――
そのことには触れないようにしようと全員で約束をしたのだった。
本人達が言わないこと。私達を避けるように、休み時間ごとに姿を消すこと。
つまり、あまり騒いで欲しくないのかも知れない。好奇の目で見られたくないのかも知れない。
確かにクラスメートから、姉達のおかげで人気者になっても嬉しくはないだろう。
それは私達も同じかも知れない。私達のクラスメートは、雪穂さんと亜里沙さんなのだから。
私達は普通にクラスメートとして友達になりたいと思っていた。
だけど何か壁を作ってしまえば、少なくとも1年間同じクラスにいるのに距離なんて縮まらないのだと思う。
高坂さん達を見ていて『壁の感じない近しい絆』に憧れていた私は、自然とそんな考えでいたのだろう。
そのことを伝えるとクラスの皆も同意してくれた。だけど――
頭では理解できていても、いざ話しかけようとすると尻込みをしてしまう。
あえて触れないようにするのは、逆に意識してしまうものだから。
何かの弾みで話題にしてしまう可能性がある――
全員がそんなことを考えて、別の意味で壁を作ってしまっていたのかも知れない。
そんな感じで、何とも言えない雰囲気の教室内。結局、誰も彼女達に近づけずに時間だけが過ぎていった、その日の放課後。
その壁を壊してくれたのは、他でもない高坂さんだった。
高坂さんの発言により、雪穂さんが高坂さんの妹だと言う事実が
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