第3章:再会、繋がる絆
第68話「始動」
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ぶりね。」
「え、ええ。...随分と嬉しそうね...。」
「当然よ!久しぶりに会えたもの!」
プリエールで再会してから、母さんは久しぶりに会う度にテンションが高い。
椿もそのテンションは苦手のようだ。
「優香、今はそれどころじゃ...。」
「っと、そうだったわね...。...事態は深刻そうね。」
父さんが母さんを止める事で、真剣な雰囲気になる。
「ジュエルシードか...。一応、俺たちにも関係はあるんだよな...。」
「助けてもらったプリエールに伝わる秘宝だものね...。」
そういえば、二人はプリエールで再会するまでは生きてきた。
だから、その世界に伝わるジュエルシードにも思う所はあるのだろう。
「....とりあえず、朝食を食べましょう。中途半端な時間に着いたから、お腹減ってるのよ...。」
「...仕方ないな、母さんは...。食堂、もう開いてたっけ?」
「一応ね。」
そうと決まれば食堂へ行こう。
ついでに、僕らも朝食を取ればいいな。
「...ところで、葵ちゃんは?」
「っ....。」
朝食も食べ終わり、満腹の余韻に浸っていると、母さんがそう話を切り出す。
「...葵は...今はいない。」
「...事情は聞いたが、まさか...。」
いくらか事情を聞いたのか、父さんが察したような表情をする。
「...生きてる。葵は生きてるわ...。」
「ああ。...少なくとも、僕らはそう思っている。」
「...そうか...。」
洗脳されているか、殺されているか。
結局、葵に関してはそのどちらかだと思われている。
でも、それでも僕らは葵は生きていると信じている。...母さんと父さんの時のように。
「...ごめんなさい、こんな事聞いちゃって...。」
「謝る事ではないよ。」
母さんが申し訳なさそうにするが、別にそう思う必要はない。
...葵は、絶対に生きているんだから...。
「....ねぇ、その...司ちゃんって子について、教えてもらえないかしら?」
「司さんについて?」
おそらくクロノから司さんという存在については聞いたのだろうけど、どうして...?
「私たちは覚えていないどころか、知らないから...。」
「あ...そういえば、二人は司さんの事知らないんだったっけ...。」
そう。両親と再会したのはプリエールで、司さんがいなくなったのもプリエール。
ちょうどすれ違う形だったので、二人は一切司さんについて知らないのだ。
「...わかった。僕が知りうる限りの司さんの事、教えるよ。」
必ず彼女を助けるためにも.
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