呉越同舟
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飛ばす。
「無茶するなぁ……」
「へっ、この胴着は伊達じゃねえんだよ!お前もぼさっとしてんな!」
「わかってるよ!祟り目!」
エメラルドの畳みかけるような攻撃を中心として、ヘイガニたちを撃退していく。10分ほどの戦闘を経て、ヘイガニたちは全員戦闘不能になった。
「さぁてと、雑魚戦はもう終わりか?それともまだいんのか?」
エメラルドが周りを見渡した時、船の進行方向から巨大な海坊主が出るかのように海面が盛り上がる。そして現れたのは――巨大なドククラゲだった。下手をすれば、一匹で船を沈めてしまいかねない大きさだ。
「よ〜し、こうでなくっちゃな!」
「マジかよ……」
ドククラゲがその触手で船に絡みつこうとする。エメラルドの行動はやはり攻撃だ。
「させっかよ、火炎放射、マッドショット!」
「カゲボウズ、鬼火だ!」
炎と泥が触手をはじき、さらにドククラゲの体に鬼火を浴びせる。ルビーから教わった、巨大な奴を相手にするときのサファイアの作戦だ。
「一気に沈めてやるよ、ソーラービーム!」
力をためていたジュプトルが、天から太陽の光線を迸らせる。それがドククラゲに直撃したかに思えたが――
「効いてねえ!?」
「『バリアー』で防がれたんだ!」
よく見ると、ドククラゲの体の表面を薄い膜が覆っている。それでエメラルドの攻撃を防いだのだ。さらなる触手が船に襲い掛かり、船が大きく揺れる。
「くそっ、急いでなんとかしないとまずいぜ!」
「わかってら!こんな時のための必殺技を見せてやるぜ、お前も合わせろ!」
「どうやって!?」
「俺様がドバーンとやるからそれに合わせてお前の最大火力をぶつけろ、ないよりましだ!」
「わかった、祟り目!」
相手を状態異常にしてからの祟り目のコンボを浴びせる。それでも大したダメージにはなっていないようだ。こうなった以上、残された手はエメラルドの必殺技とやらにかけるしかない。
「いくぜぇ、ワカシャモ、火炎放射だ!」
エメラルドが上を指さし、ワカシャモが天に向けて火炎放射を放つ。どこまでも伸びた業炎は、雲を散らし太陽をさらに輝かせた。
「ジュプトル!」
ジュプトルの体が太陽の光を受けて光輝いていく。溜めている間にもドククラゲの猛攻が船を襲う。サファイアの手持ちとヌマクローで応戦するが、いよいよ船が傾くのではと思えたその時。
「……きたきたきたっー!!マックスパワーソーラービーム!!」
ジュプトルの体が眩しいくらいに輝き、天に向かってその光が吸い込まれる。そして―――先ほどとは比べ物にならないくらいの光が、天から無数に降り注いでドククラゲの体を、触手全てを
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